【ソーセージ】Ingo Bingo

(東京都/世田谷区)

ドイツの国家資格、ハム・ソーセージマイスター資格を持つオーナーが経営するソーセージの名店で修行。その後、ソーセージの本場、ドイツに渡りバイエルンのレストランで一年半、料理人の経験を積んだ酒井佑樹氏。店の厨房にソーセージ加工の設備を設け、ドイツと同じ製法でソーセージを手作りしており、常時10種類以上のソーセージを味わえる。そのソーセージの味を引き立てる豊富なドイツビールの品揃えも嬉しい。本場仕込みのソーセージ職人が作るドイツ・バイエルン料理、ドイツ庶民の味に出会える。

クローズアップメニュー
インゴビンゴプラッテ 2,000円(税込)
6種の手作りソーセージが味わえる。右から、ヴィナーヴルスト、アウグスブルガー、クロイターグリラー、ニュルンベルガー、器に入っているのは、ヴァイスヴルスト。その奥は、フライシュケーゼ。付け合わせは、ザウアークラウトと2種のマスタード。ヴァイスヴルスト用には甘めのマスタードが合う。
■ヴィナーヴルスト
肉と脂身を絹挽きしたプレーンなソーセージ。なめらかな食感。
■アウグスブルガー
粗挽きした肉にチーズを混ぜている。チーズの塩加減とスモークした香ばしい香りがビールに合う。
■クロイターグリラー
乳化させた生地と粗挽き生地を混ぜ、比較的パンチの効いたハーブが入っており、味のしっかりした白ソーセージ。
■ニュルンベルガー
粗挽きした肉のみを使用しているため、肉の食感がしっかりしている。マジョラムの香りが効いている。
■ヴァイスヴルスト
ミュンヘン名物。乳化させたペースト生地を使い、ふわっとした食感が特徴。皮は剥いて食べる。
■フライシュケーゼ
プレーンなソーセージの生地を型に詰めてオーブンで焼く。ドイツでは、型焼きタイプは多い。
そもそも、ソーセージの生地は2種類のタイプがある。肉を挽いてミンチしたままの生地と、挽いた肉と脂身を攪拌し乳化させたペースト生地。ソーセージは、このミンチした生地か、乳化させたペースト生地をベースにするか、または、この2種類を配合した生地をベースにする。このベースに、いろいろなスパイスなどを混ぜ込むことで多くのバリエーションができる。そして、調味した生地を豚、または羊の腸に詰め、成形、加熱して出来上がる。
今回は、ミュンヘン名物の白いソーセージ、ヴァイスヴルストの製造工程を伺った。生地の材料は、豚のもも肉、脂身、氷、ヴァイスヴルスト専用スパイスミックス、レモンの粉、塩、胡椒、リン酸塩、パセリ、茹でた豚の皮のみじん切り。材料をカッターに入れて撹拌し、乳化したペースト生地が出来たら、豚の腸に詰めて、成形、加熱する。加熱後、冷水で冷やし、冷凍保存。お客様への提供時に、湯で温めて提供する。
  • 技のポイント-1
    生地の秘訣は、豚もも肉、脂身、氷のバランス
    まず豚ももの肉と脂身を肉挽き機で、それぞれ3ミリに挽く。3ミリに挽いた豚のもも肉と脂身と氷の分量は、2対1対1。この分量のバランスが生地の出来を左右し、生地の変化を生む。豚の皮のみじん切りは、ヴァイスヴルストのふわっとした食感にコリコリしたアクセントとなる。
  • 技のポイント-2
    3回に分けて投入する氷で、生地の温度調整
    生地を撹拌する際、カッターの熱や、室温により、生地の温度が上がるが、夏は15℃、冬は10℃までに抑えなければならない。生地の温度が上がり過ぎると脂が分離しておいしくできないため。温度変化に注意しながら、分量の氷を3回に分けて撹拌途中に加える。
  • 技のポイント-3
    ふわっとした食感の秘訣は、30分の撹拌
    生地は、撹拌すればするほど粘り気が出て、ふわっとしながらコシのある食感を生む。約30分攪拌すると生地は乳化し、表面はつやつやして、きめが細く、中は細かい気泡が入り見た目にもふわっとした感じに仕上がる。
  • 技のポイント-4
    生地は腸に詰めすぎない
    ペースト生地を腸に詰めるときは、詰めすぎず、ゆるすぎず。腸全体に生地を詰めてから、腸にひねりを入れてソーセージを成形するため、詰めすぎると破裂する。また、途中で空気が入ると、加熱時に空気が膨張して破裂するため、空気を入れないように注意する。
  • 技のポイント-5
    加熱は、75℃30分。高温加熱はしない
    ヴァイスヴルストは、撹拌することで、生地の中に細かい気泡を含んでいるため100℃で加熱すると、破裂する。そのため、高温に上昇しないよう一定の温度を保って加熱する。Ingo Bingoでは、スチームオーブンを使い、75℃、30分で加熱。加熱後は、余熱で火が入らないよう即、水で冷やす。
オススメメニュー -1
スペアリブ 1,500円(税込) ※680円/100g
日本で修行したソーセージ店と、ドイツで働いたレストランの両方の経験を生かして作り上げたスペアリブ。スペアリブのブロックを3%塩水に3日漬けるのがポイント。スチームオーブンで焼くときは、まず160℃で1時間、途中、上下をひっくり返して、100℃で30分焼く。焼き上がったら、1晩冷やす。骨ごとに切った後、真空パックして保存する。
付け合わせは、塩とバターを入れて茹でたじゃがいものザルツカルトフェルト。ドイツ料理の定番で店でも人気の付け合わせ。肉を噛むと、ほどよく塩加減がついた肉汁がじゅわっと出てくる。常連客のリピート率が高い一品。
オススメメニュー -2
ケーゼシュペッツレ 1,200円(税込)
ドイツで定番のパスタ。大豆くらいの大きさの細かな手打ちパスタ麺は、小麦粉と卵と生クリームをこねて、生地がまとまったら粗目のおろし金でおろして作る。フライパンに、バター、事前に茹でておいたパスタを入れ、バターを絡め、パスタがヒタヒタになる程度のブイヨンを入れる。ブイヨンが蒸発して煮詰まったら、生クリームとチーズを入れて絡める。トッピングは、ドイツのオニオンフライとパセリ。手打ちパスタはもっちりとして、一粒一粒に生クリームとチーズがたっぷり絡んで濃厚。
  • お店紹介
    オーナーの酒井 佑樹 氏

    開業のきっかけは、ビールが好きでおいしいビールが飲める店をやりたかったから。ビールに合うつまみといったらソーセージと思い、地元・神奈川のソーセージ店を調べるとオーナーがドイツのマイスター資格を持つ名店があると知り、そこでソーセージ造りの修行を積む。働きながらドイツ語を学び、その後、単身ドイツへ。ドイツでは、レストランの料理人としてバイエルン料理を学ぶ。帰国し、数年を経て、2013年に開業。
    ソーセージ以外も、ドイツでの経験を活かした料理は、ドイツ伝統の味。ビールは、常時ドイツの生ビール4種、瓶ビール15種類ほどが冷蔵庫に並ぶ。「お客様にいろいろなビールを楽しんでもらえるようになったので、次はビールとともにドイツ庶民の食文化をさらに紹介していきたい」と、酒井氏。
    お店に足を運べない方にソーセージのネット販売もしている。
  • 基本情報

    店名 Ingo Bingo
    住所 東京都世田谷区宮坂2−18−3 キャッスル経堂B1F
    電話 03−5450−1535
    営業時間

    17:00~24:00
    (L.O.フード23:00 ドリンク23:30)
    ※火曜のみ19:00〜

    定休日 無休
    (イベント時、年末年始は休業)
    席数

    31席(カウンター7席、テーブル24席)

    主な客層 ビールや食事をゆっくり楽しみたい30代以上のビジネスパーソン
    1か月の客数 500人
    予算の目安 約4,000円
    開業 2013年4月
    URL http://www.ingobingo.jp
  • 掲載内容は取材時点での情報であり、記事内容、連絡先、営業時間などが変更になる場合があります。