【欧風カレー】欧風カレー ソレイユ

(東京都/千代田区)

「おいしいと思えるカレーを目指すには、手作りに勝るものはない」。オーナーシェフ・松山智広氏が決意し、試行錯誤の末、作り上げたカレーソースは、手間と時間をかけて素材のうま味をとことん引き出した、濃厚ながら優しい味。平日ランチの客層はビジネスパーソンが多いが、夜や土曜は、子どもにも食べやすい優しい味を求めて近隣在住のファミリーも多く訪れる。今回は、1日限定5食の特別メニュー、牛タンカレーをクローズアップ!
クローズアップメニュー
牛タンカレー 温野菜添え 1,800円(税込)
玉葱だけを煮込んで作るブイヨン、玉葱をじっくり炒めたペースト、仔牛のげんこつ骨と香味野菜のフォン・ド・ヴォー、ひね鶏と鶏ガラのフォン・ド・ヴォライユなど、素材のうま味を凝縮したスープやペーストが、カレーソースのベースとなる。
もう一つの味の要となるカレールーは、炒めた小麦粉とバターに18〜20種類のスパイスを合わせて作る自家製カレー粉を、牛タンや牛バラ肉を下茹でしたゆで汁でのばして作る。このスープやペーストとカレールーを合わせて、湯せんで加熱すると、濃厚で奥深い味わいのカレーソースが完成する。バターを入れて炊いたバターライスとの相性は抜群。
具材の牛タンは、肉の表面をフライパンで焼き、30〜40分下茹でした後、カレーソースの中で10時間煮込む。出来上がったら、スライスして冷蔵庫で保存。注文が入るごとにカレーソースの中で温めて提供する。
「欧風カレーは、マイルドで食べやすいのが特徴です。特定のスパイスが主張するのではなく、全体のバランスがよいカレーに仕上げること」が、松山シェフの味のこだわり。
付け合わせは、らっきょう、福神漬け、青じその実の漬け物。マネージャーであり、奥様の松山昌子さんがさまざまな店を探し求めて決めた一品。どれもまろやかな味で、優しい味のカレーにぴったりだ。
技のポイント1
 
玉葱ブイヨンは、玉葱を2日間コトコト煮込む
寸胴鍋に、半分に切った玉葱と水を入れ、弱火でコトコト2日間煮込み、ザルで濾して作ったブイヨン。玉ねぎを2日間煮込んだスープは見事な飴色になる。取り出した、煮込んでくたくたになった玉葱は、フードプロセッサーでペーストにしてから煮詰める。この玉葱ペーストもカレーソースに入れる。
技のポイント2


カレーの甘さの要、玉葱ペースト
6〜7kgの玉葱をスライスし、油をひき、4〜5時間炒める。水分がほどよく抜け、飴色になったら、フードプロセッサーでペーストにして、カレーソースに入れる。舌触りがよいので、カレーの甘みとともに食感にも重要な役割を果たしている。玉葱6〜7kgから一度に出来る玉葱ペーストは、カレーソース1〜2日分のため、ほぼ毎日作っている。
技のポイント3
 

肉のスープは、フォン・ド・ヴォーとフォン・ド・ヴォライユの2種


【フォン・ド・ヴォー(写真左)】
仔牛のげんこつ骨をオーブンで焼く。香味野菜(人参、玉葱、セロリ、トマト、ニンニク)は乱切りにして、油をひいたフライパンで焼き色がつくまで炒める。焼いたげんこつ骨と香味野菜、水を寸胴鍋に入れ、2日間かけて煮込む。濾すと、フォン・ド・ヴォーができる。

【フォン・ド・ヴォライユ(写真右)
濃厚なだしが出るひね鶏と鶏ガラを一晩水につけて血抜きをした後、一度茹でこぼす。鶏ガラ等をきれいに掃除してから、1日かけて煮込む。濾して、フォン・ド・ヴォライユができる
技のポイント4
 
カレーソースは、湯せんで煮込む
カレーソースとして、仕込んだスープ、ペースト、カレールーを合わせる時は、直火ではなく、湯せんで加熱する。特注の湯せん器に、仕込んだスープ等を入れ、熱湯で約1時間加熱。その後、90℃くらいの温度でじっくり煮込む。湯せんだと、こげないので苦味がでない。辛さは、甘口をベースに、辛みのスパイスを増やすことで、中辛、辛口と変化をつけている。
技のポイント5
 
牛タンはカレーソースで煮込む
表面を焼いて、下茹でした牛タンは、カレーソースの中で、じっくり煮込む。煮込み時間は、約10時間。カレーソースに牛タンのうま味が出ると同時に、牛タンにもカレーソースのうま味が入り込む。これが、おいしく、やわらかい牛タンの秘訣。
おすすめメニュー1

ドライカレー ランチ 1,100円(税込)/ ディナー 1,200円(税込)
合挽肉を炒め、続いてレーズン、刻んだりんご、トマトソースを加えて炒める。このトマトソースも手作り。次に、ドライカレー専用に調合したスパイスを加え、フォン・ド・ヴォー、フォン・ド・ヴォライユ、玉葱ブイヨンを入れて、塩、胡椒で味を整え、煮詰める。最後に、刻んだパプリカとピーマンを入れて出来上がり。
「カレー風味のミートソースです」と松山シェフが言うように、ドライカレーは、肉、野菜のうま味が強く、トマトの酸味、野菜の甘みが前面にでていて、カレー風味は控え目。一緒に盛られているカレーソースを少しずつ混ぜて、いろいろな味わいのドライカレーを楽しみたい。
おすすめメニュー2

海老・帆立・ベーコン・きのこのアヒージョ 900円(税込)
器に、オリーブオイル、ニンニク、アンチョビ、ベーコンを入れ、火にかける。香りが立ち始めたら、ホタテ、エビ、きのこを入れて、塩、胡椒、鷹の爪で味を整える。トーストしたバケットを添えて。
さまざまな具材が入ったアヒージョなので、オリーブオイルには、いろいろな香りとうま味が出ている。バケットにつけると最高のおつまみ。お酒が進む。
  • お店紹介
    松山シェフ(右)と、奥様でマネージャーの昌子さん

    松山シェフが飲食業界で身を立てようと決意したのが30代半ば。スタートが遅めだったため、直球の単品勝負をしようと元来好きだったカレーの道を選んだ。カレーをメインとする飲食店で7年間働き、2013年に独立。西洋料理の調理法を使ったソレイユの欧風カレーは、多くの手間と時間をかけることなくして作り出すことのできない優しい奥深い味。単品勝負を極める形になった。
    「手作りにこだわりすぎました。しんどいなと思うこともありますが、この作り方でないと自分のカレーではないんです」と語る松山シェフの笑顔はソレイユのカレーのように優しい。
    女性が一人でも入りやすいようにと、木のぬくもりの感じられる清潔感ある明るい店内は、ゆっくりと落ち着いて食事ができる空間。
    ランチはカレーのみだが、ディナーは、カレー以外のメニューも並ぶ。夜は近隣のビジネスパーソンが、お酒とともに楽しめるオードブルメニューも豊富。飲んだシメに食べるのにちょうどいい、ハーフサイズカレーメニューもうれしい心遣いだ。
    「未だに、カレーは試行錯誤しながら作っています。“おいしい”と自信を持って言えるカレーを作り続けていきたい」と、理想の味を目指すシェフの向上心は止まらない。
  • 基本情報

    店名 欧風カレー  ソレイユ
    住所 東京都千代田区二番町11-20 グンショウ二番町ビル1F
    電話 03-6261−0184
    営業時間

    ランチ 11:30〜15:00
         (L.O.14:30)
    ディナー 17:30〜22:00
         (L.O.21:30)

    定休日

    日曜日・祝日

    席数

    テーブル20席 カウンター4席

    主な客層 昼はビジネスマン。夜や土曜は、近隣在住のファミリーが多い。
    1日の客数 約80人
    予算の目安 昼 1,000〜1,200円 
    夜 1,200~2,000円 
    開業 2013年12月
    URL http://www.soleil-2013.jp
  • 掲載内容は取材時点での情報であり、記事内容、連絡先、営業時間などが変更になる場合があります。