(東京都/新宿区)
リーズナブルな飲食店がひしめく東京・四谷。この街の古い雑居ビルの8階で、開業から約15年間、多くの人に愛され続けている中国料理店が「源源飯店」です。上海の高級レストランで腕を磨いたシェフが日本人向けにアレンジしたやさしい味の本格中華と、料理を楽しみながら一望できる都内の夜景が人気の秘密。日常の食事から、記念日、接待など幅広く利用されています。
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クローズアップメニュー
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黒酢のスブタ 1,500円(税抜)
豚肉のみでつくる上海の酢豚で、蜜のようなつやと柑橘系の香り漂うオリジナルの味つけが評判。お店を訪れた人の約8割が注文するという人気メニュー。時間をかけて丁寧に二度揚げすることで、表面はサクサク、中はやわらかくしっとりと仕上がっている。この食感を楽しむためにも熱いうちに食べたい。
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技のポイント1
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豚肉に下味をつける
ボウルに水、塩、うま味調味料、カレー粉、卵、重曹を入れて混ぜ、一口大にカットした豚の肩ロースを入れて指でもむようにしながらあえる。重曹を加えることで肉がやわらかくなり、指でもむことで味がよく染み込む。少し置いて片栗粉をまぶす。
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技のポイント2
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低温の油でじっくりと火を通す
揚げ油の温度は最初は低温(40〜50℃)。ここに肉を入れて時間をかけて揚げることで中まで火が通る。最初から高温の油を使うとこげてしまうので注意する。沈んでいた肉が浮いてきたら揚げ上がった印。一度取り出し、次に高温の油で揚げて表面をからりと揚げる。
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技のポイント3
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オリジナルのタレで味をつけトロミたっぷりに仕上げる
味つけは黒酢をベースに醤油、砂糖などで調味したシェフオリジナルのタレ。これを中華鍋に入れてあたため、水溶き片栗粉でトロミをつけたら、揚げた肉を加えて全体をよくからめる。
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オススメメニュー1
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上海ガニの老酒漬け 1匹4,500円
秋冬の味覚の代表格として知られる上海ガニの中でも、その質の良さに定評のある陽澄湖産を使用。澄んだ水で育ったこのカニを仕入れ、厨房できれいに処理し、生きたまま特製のエキスに漬け、冷蔵庫で1週間寝かして出来上がり。エキスの内容は紹興酒、醤油、砂糖、ネギ、サンショウ、ショウガなど。粘りのある食感と、シェフの感覚で微調整する味のバランスの良さが自慢だ。写真の黄色い部分はミソ、黒い部分が卵。脚の部分は手で持って吸うように、ミソの部分はスプーンで食べると食べやすい。アルコール分はほぼ飛んでいるのでアルコールの飲めない人や子どもでも食べられる。皿に残ったエキスもスプーンですくって飲むのがおすすめ。白ワインやビールに特によく合う。
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オススメメニュー2
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鮮魚の甘酢掛け 2,500円
中華鍋にケチャップ、砂糖、酢、料理酒を入れてあらかじめソースをつくり、そこに衣をつけて揚げたカラスカレイと、素揚げしたタマネギ、ニンジン、ピーマンを入れてさっと炒める。カラスカレイはふんわりとやわらかく、野菜はシャキシャキ。鮮やかな彩りが食欲をそそる。
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オススメメニュー3
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里芋の葱油炒め 1,500円
上海の家庭料理で、葱油(刻んだ長ネギを漬けたサラダ油)で里芋を炒めたさっぱりした一品。里芋は皮をむいてやわらかく蒸して使用。彩りにアオネギを加え、味つけは塩だけでシンプルに。トロミの部分も里芋そのもので、片栗粉は一切使っていない。最初に5分の1の量の里芋をつぶしながら炒め、次に残りの里芋を入れてさっと炒めることで里芋の食感と風味を強調している。
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お店紹介
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「これからもおいしい料理と温かいサービスでたくさんの人をおもてなししたい」と話す店長の李大源さん(写真左)とシェフの顔善清さん
「源源飯店」は2013年、店長の李大源さんが、「親しくなった日本の人々に、おいしい中国料理とサービスを提供し、日中友好の架け橋になりたい」という思いから、勤務していた会社を退職して開業した。李さんは留学生として来日し、中国料理店でアルバイトをしながら学ぶ中で日本人の友人が増え、その友人たちにおいしい中国料理店を紹介したり、料理のくわしい説明をしたりして喜ばれたことを印象深く覚えている。そんな自分の知識と経験を活かし、もっと多くの人に喜んでほしいと思ったのだという。
シェフの顔善清さんは上海のレストランやホテルで修行をし、料理長まで務めた人物。上海では複数のお店を経営し、政府要人の接待の席でコース料理を担当したこともある。上海料理はもちろん、広東料理や四川料理なども得意で、これらを日本人の口に合うように薄めの味つけで、食べやすく仕上げているのが特徴だ。
「源源飯店」の魅力は料理のほかにもある。間口の小さな古いビルの8階という立地は隠れ家的だし、ひとたび来店すれば、大きな窓から見渡せる都内の景色に魅了される。晴れた日には富士山が望め、日が暮れると見事な夜景が眼下に広がる。「気が向いたときにいつでも来ていただけるように」と、年末年始の3日間以外無休というのも常連客に愛される理由の一つだ。
店内には開業時に書家の友人から贈られた「源遠流長」の書が飾られている。大河を語源に歴史の長久なさまを表す言葉で、頭文字の「源」が店名と重なる。李さんは、「お店が長く続くようにという思いがこもっています。これからもたくさんの人に来ていただけるように頑張りたいです」と笑顔で語る。
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基本情報
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店名 |
源源飯店 |
住所 |
東京都新宿区四谷1-9-6-8F |
電話 |
03-5368-2388 |
営業時間 |
ランチ11:30~15:00
ディナー17:00~24:00
(L.O 22:30) |
定休日 |
12月31日、1月1、2日
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席数 |
46席
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主な客層 |
近隣からの常連、家族連れ、接待客
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予算の目安 |
ランチ 850円
ディナー 3,000〜5,000円 |
1日の客数 |
ランチ 20〜30人
ディナー 40人 |
開業 |
2003年 |
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