【洋菓子】pâtisserie de bon cœur

東京都/品川区

近年、有名パティシエが手掛けるパフェや、高級フルーツ店で提供されるパフェなど、見た目も美しい大人のためのパフェが増えています。その先駆けともいえるお店が、「pâtisserie de bon cœur 武蔵小山本店」です。ショップで販売されるケーキや焼き菓子も人気ですが、月替わりのカフェメニュー「デセールプレート」を求めて、足しげく通うファンが多くいます。「デセールプレート」では、主にパフェが登場。旬のフルーツをメインに、クリームやジュレなど10種以上の味で構成され、スクープするごとにいくつもの味が絡み合って、味わうほどに進化する魅惑のパフェです。
 
クローズアップメニュー


葡萄のパルフェ 1,836円(税込)
2019年9月限定の「デセールプレート」。フレッシュなイチジク、フロマージュブランムース、ピスタチオのガナッシュクリーム、シャインマスカット、ブルーベリー、ライムジュレ、フランボワーズ、紫ブドウのジュレ、チョコレートクリームが重ねられ、グラス越しに見えるフルーツの断面やクリームなどの色彩が美しいパフェです。その上には、チョコレートを絡めたクランブルとピーカンナッツ、チョコソルベ、カシスソルベ、巨峰、イチジク、シャインマスカット、フランボワーズ、飾りチョコが盛りだくさんにトッピングされ、さらなる彩りと深い味わいを演出しています。コクのあるチョコソルベと、甘酸っぱいカシスソルベの相性は抜群。そこへライムの爽やかな香りが広がり、赤ワイン入りの紫ブドウのジュレのほろ苦い酸味が後を引きます。ピスタチオの濃厚なナッツ感も、フロマージュブランムースの酸味で後味すっきり。フルーツと合わせることで、みずみずしく爽やかに食べ進められます。
技のポイント1

フロマージュブランは生クリームを泡立ててから投入

土台となるフロマージュブランムース作りから。ムースとはいえ、仕上がりは口どけの軽いクレームシャンティ。シェフの武さんいわく「まだ残暑が厳しい時期。生クリームだけだと口当たりがもやっとするので、フロマージュブランのすっきりした酸味を加えた」のだそうです。生クリームにグラニュー糖を加えて、メランジュールで6~7分程度の固さまで泡立てます。目安は写真のように柔らかく角が立つ程度で、フロマージュブランの固さに近づけることがポイント。そこへ生クリームと同量のフロマージュブランを投入し、メランジュールで攪拌します。先に生クリームを泡立ててからフロマージュブランを入れないと、うまく泡立たず、軽い口当たりになりません。
技のポイント2
 

ピスタチオのガナッシュクリームは材料に衝撃を与えないよう混ぜ合わせるのがコツ

ピスタチオペーストとホワイトチョコレートをボウルにあけ、沸騰した生クリームを投入。生クリームの余熱でチョコレートを溶かしながら、ゴムベラで混ぜ合わせます。ちなみにピスタチオはパウダーなどもありますが、ペーストは発色がよく、混ぜやすいそうです。チョコレートが溶けたら、泡立て器で空気が入らないよう優しく混ぜます。この時点で泡立てると生クリームの成分が分離し、クリームがダレてしまいます。あまり衝撃を与えないようにするのがコツです。氷水で冷やし、粗熱を取ってから冷蔵庫へ。
冷蔵庫で冷やしたクリームを、メランジュールで空気を含ませるように攪拌。空気を含ませることで、口当たりが軽くなります。ゆっくり角が立つくらいの固さが目安。あまり攪拌すると、生クリームが分離して、ぼそぼその口当たりになってしまうので、やりすぎないよう注意が必要です。
技のポイント3

 
 

2種類のジュレはアガーとゼラチンを使い分けて食感に変化をもたらします

ライムジュレは、ライムピューレを火にかけて沸騰。ライムは酸が強い食品なので、加熱することでジュレが固まりにくくなることを防ぎます。沸騰させた鍋を火から下ろし、計量しながら水を加えます。温度が下がったところで、グラニュー糖とアガーを入れ、泡立て器で混ぜ合わせます。アガーは寒天とゼラチンの利点が詰まった、プルプルでとろけるような食感に仕上がるのが特長。粒子が細かく溶けやすいのもメリットですが、熱々の液に加えるとすぐに固まってしまうので、水を入れて冷ましてから加えます。



アガーを溶かすため、再び火にかけて40~45℃くらいになるまで温度を上げます。ボウルに入れ替え、氷水で粗熱を取ります。30℃くらいで固まってくるので、そこへディルの葉を加え、冷蔵庫で冷やし固めます。

 
 
紫ブドウのジュレはサングリアをイメージ。板ゼラチンを使って、とろとろの食感に仕立てます。ウェルチの「グレープ100」(ブドウ果汁100%ジュース)1.5に対し、赤ワイン1を鍋に入れ、シトロン(レモン汁)、グラニュー糖、水、ハーブティー用のハイビスカスひとつまみを合わせて沸騰。アルコールを飛ばしたら火を止め、板ゼラチンを加えて、しっかり溶かします。漉してから、氷水で粗熱を取って冷蔵庫へ。続いてチョコレートクリーム作り。1対1の牛乳、生クリームを沸騰させ、酸味とカカオ感の強いヴァローナのブラックチョコレート「イランカ」、有塩バター、板ゼラチンを加えます。火から下ろして、全体をよく溶いたら漉し、氷水で余熱を取って冷蔵庫で冷やします。
技のポイント4

 
 

クランブルはダイス状でザクザク食感に、そして盛り付け

クランブルというと、一般的にはそぼろ状のものをイメージしますが、ここで使われるクランブルは1cm四方のダイス形。ザクザクとした食感が心地よく、クリームやジュレなど口どけの良い具材の中で存在感を放っています。常温に戻した無塩バターに、同量の粉糖を加えてメランジュールで攪拌。皮付きのアーモンドも同量加え、さらに攪拌します。きれいに混ぜ合わせたら、薄力粉をふるいにかけながら入れ、粉っぽさがなくなるまで攪拌し、一つにまとめて冷蔵庫で半日程度寝かせます。固まった生地をダイス状に細かくカット。オーブンで焼き上げます。ヴァローナのブロンドチョコレート「ドゥルセ」をボウルに入れ、レンジで温めて溶かします。そこへクランブルと、ピーカンナッツをクランブルの大きさに合わせて割り入れ、しっかり絡めてチョコレートをコーティング。冷やし固めるため、冷蔵庫へ。チョコレートコーティングすることにより、クランブルが他の具材でしんなりせず、歯ごたえの良い食感が保てます



イチジクはくし切りにし、皮を削いで半分にカット。シャインマスカット、フランボワーズも半分にカットしておきます。まずイチジクは、赤い果肉が見えるよう底に配置。フロマージュブランムースを搾り出します。その上にシャインマスカットとブルーベリーをグラスの側面に交互で配置しますが、その際シャインマスカットはカットされた断面を外に向けるのが、“魅せるパフェ”の大事なポイント。ライムジュレを入れ、フランボワーズも断面を外に向けて配置し、再びライムジュレを入れます。紫ブドウのジュレ、チョコレートクリームを重ねて、周りにチョコレートコーティングしたクランブル&ピーカンナッツをトッピング。


 
卵黄、牛乳、グラニュー糖でアングレーズソースを作り、そこにヴァローナのココアパウダーを加え、最後に冷たい生クリームを加えて冷やし固めたチョコソルベと、甘酸っぱいカシスソルベを盛りつけ。イチジク、シャインマスカット、巨峰、フランボワーズをのせて、飾りチョコを挿したら完成です。
オススメメニュー1

ベリオレットとオパリスのムース 735円 (税込)

ヴァローナのホワイトチョコレート「オパリス」のすっきりした甘さと、ミルク感のあるコクを活かしたケーキを作りたいと考案された一品。ビスキュイ生地の上に、ホワイトチョコレートを絡めたフィアンティーヌを敷き詰め、ベリオレットピューレ(スミレで香り付けしたフランボワーズとブルーベリーのミックスピューレ)で仕立てたムースとオパリスのムースを重ねています。さらに、上面をオパリスでグラサージュし、オパリスの飾りチョコ、スグリ、フランボワーズでデコレーション。ベリオレットのムースの中には、グリオットが散らしてあり、オパリスのムースのふくよかな風味に、キレのある甘酸っぱさが絶妙に合います。
オススメメニュー2
ガトーピスターシュ 821円 (税込)
ピスタチオのペーストで仕立てたムースが主役。土台やムースの間には、ピスタチオのダイスを練り込んだ紅茶のビスキュイ生地が使われ、ホワイトチョコレートを絡めたフィアンティーヌや、イチゴとフランボワーズのコンポートが層を成しています。表面は色鮮やかなピスタチオのペーストが塗られ、ナパージュしてあります。ピスタチオの香ばしい旨味がしっかり伝わるのに重く感じないのは、ムースの口当たりの軽さと、ベリーの甘酸っぱさが効いているから。ほんのり香る紅茶も、爽やかな味わいを引き出しています。ピスタチオ好きにはたまらないケーキです。
オススメメニュー3
スフレショコラ バナナフロマージュ 702円 (税込)
ガトーショコラ、ヴァローナのミルクチョコレート「ジヴァラ・ラクテ」のガナッシュ、バナナフロマージュムースが層になっています。ガトーショコラは重厚感があり、濃厚でしっとり。ガナッシュは、バニラの香り高くミルキーなジヴァラ・ラクテの風味が存分に味わえます。バナナフロマージュムースは、シンプルな見た目とは裏腹に、巧妙に計算された奥深い味わい。完熟バナナのコンポートをピューレ状にし、ジヴァラ・ラクテやクリームチーズが練り込まれています。完熟バナナ特有の甘い風味、マイルドなチョコレートの旨味が広がり、クリームチーズの優しい酸味で後味はすっきり。トッピングのバナナキャラメリゼや、アーモンドチュイールもいいアクセントに。お子さんが食べやすいケーキとして、チョコバナナから発想を得たそうです。
 
  • お店紹介
    新作のアイデアは、食事で訪れたレストランの料理からインスピレーションを受けることが多いというシェフパティシエールの武 幸子さん。
     白壁に漆黒の扉がシックなレトロ調の装いで、その外観から雑貨店かアパレルショップかと思わせる洗練された雰囲気のお店。東急目黒線・武蔵小山駅東口から徒歩5分ほど、閑静な路地にさりげなく存在する佇まいもおしゃれです。「pâtisserie de bon cœur」は、建築やインテリアを手掛ける「有限会社apartment」プロデュースのパティスリーで、2005年にパティシエール・岩柳麻子さんがオープン。10年後、岩柳さんが自身の店「Pâtisserie ASAKO IWAYANAGI」を開業するのを機にシェフの座を退き、以来、岩柳さんのエッセンスを受け継ぐ武 幸子さんがシェフを務めています。
     武さんは、エコール・キュリネール 国立(現在はエコール 辻 東京)で学び、辻調グループ フランス校へ留学。帰国後は東小金井の洋菓子店や、代官山、西麻布、渋谷のレストランやカフェで腕を磨き、2011年に知人の誘いで「pâtisserie de bon cœur」に入社しました。
     現在、スタッフは女性のみ。1階がショップで、定番商品や季節商品に新作1~2品を含む、常時15~20種の華やかなケーキがショーケースに並んでいます。パウンドケーキや焼き菓子にも女性ならではの繊細さが光り、「ギフトに」「自分へのご褒美に」と人気です。ショーケース脇の階段を降りるとカフェがあり、そこでケーキを楽しむこともできます。カフェではまた、スパークリングワインも提供。デセールと共に、リッチな大人の時間が過ごせます。オーナーが買い付けてきたテーブルやソファをはじめ、装飾の家具や皿などインテリアもスタイリッシュ。装飾品の中には、購入できるものもあります。また、月に数回、スクールも開催。さまざまな展開で楽しませ、スイーツの魅力を伝えています。
  • 基本情報


    店名 pâtisserie de bon cœur 武蔵小山本店(パティスリィ ドゥ ボン クーフゥ)
    住所 東京都品川区小山3-11-2 サンコート小山1階
    電話 03-3785-0052
    営業時間 11:00~20:00(カフェ19:30L.O.)
    定休日

    1月1~3日

    席数

    30席

    主な客層 20~40代の女性、男性、週末は家族連れ増加
    予算の目安 カフェ1,000~2,000円 テイクアウト1,000~3,000円
    開業 2005年7月3日
    HP http://deboncoeur.com/
  • 掲載内容は取材時点での情報であり、記事内容、連絡先、営業時間などが変更になる場合があります。
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