アイスクリームの中で最も重要な成分は、氷、つまり水が結晶化した固体です。液体の水は0℃で固体になります。アイスクリームは通常-14℃~-10℃の温度帯で食べられるため、もしアイスクリームが水だけで出来ていれば全て氷になってしまい硬くて食べることができません。柔らかさを出すためには氷の量を調整し水の一部を液体状態のままにする必要があります。
水を部分的に凍結させるには水の凝固点を低下させる必要があります。水に砂糖のような小さな分子を溶かすことにより、凝固点は0℃未満になります。水は非水分子が多く存在すればするほど、凝固点が下がり凍りにくくなるため、アイスクリームには砂糖、水あめ、糖アルコール類が氷結晶の調整のため原料に加えられています。これらの成分により固体となる氷の量が決まり、その結果としてアイスクリームの硬さや口当たりが決まるのです。