和食は、醤油、味噌、清酒、みりんなど発酵食品を和食の基本調味料として利用して発展してきたことと同じように、西洋料理では、ブドウを発酵したワインが基礎調味料として活用して発展してきました。ワインが料理に使われるようになったのは歴史的には古く、すでに古代ローマ時代には、肉・魚・野菜などの様々な料理に使われていました。また、3世紀のギリシャの文人アテナイオスが、料理人が備えておくべき主要調味料に濃縮ワインを挙げてあるほど古くから使用されております。その後現在に至るまでワインは様々な用途に利用されて、料理の味わいを決める大事な材料となっています。
さらに近代日本においては、肉料理が和食に取り込まれる中で、ワインも同様に日本人の食生活に欠かせない飲み物になってきましたが、同様に料理への用途も、洋食だけでなく和食にも広がってきています。
(図1)ワインの製法
項目 | 白ワイン | 赤ワイン |
---|---|---|
アルコール分 V/V % | 11.0 | |
全糖 W/V % | 0.5 | |
直糖 W/V % | 0.4 | |
全窒素量 mg % | 24.0 | |
滴定酸度 ml (酸味の指標) |
6.0(※1) | |
pH | 3.7 | |
ポリフェノール ppm (色成分も含む) |
250 | 2000 |
(※1)ワインの酸は酒石酸/リンゴ酸/乳酸が主体。酸の違いで酸味の感じ方も異なります。
(図2)ワインの成分と効果
次回は、ワインの具体的な調理効果についてさらに詳しくご紹介いたします。