前回までで、食感改良剤の必要性と食感をとらえる方法を紹介してきました。今回は、食感を改良する弊社独自素材の「カードラン」をご紹介いたします。
発見当初は豆腐の凝固剤としての用途検討を行っておりましたが、現在までに様々な用途に広がり、各種加工食品はもちろん、食品業界以外の用途でも採用されています。
(図2)カードランの食品への採用例
カードランは、カラギーナンや寒天、ジェランガムなどの多糖類の仲間です。ほとんどの多糖類は加熱すると溶解し、冷却するとゲル化しますが、カードランはユニークな性質があるのでここで紹介します。
<膨潤性>
カードランは、加熱するとでん粉のように吸水して膨潤する性質をもっており、50℃~60℃になると膨潤は最大に達し、100倍程度の水を保持し、粘度は急激に増加します。更に加熱すると、80℃でゲル化します。
次回は、カードランゲルの特長についてご紹介します。