日本料理店「割烹 六本木 一献」は、2023年に世界的なアワード「オートグランドール」を受賞するなど国内外で高い評価を得ている名店です。オーナー兼料理長の鹿渡省吾さんは、同店のみならず各地のホテル・レストランのプロデュースや、特産品の商品開発、海外での日本料理技術講師など多方面で活躍しています。
今回は、鹿渡料理長に「清酒 春桜 煮切り酒」「清酒 春桜 濃醇」「清酒 春桜 淡麗」の特徴を活かした料理をそれぞれ考案していただきました。

「清酒 春桜」シリーズの鹿渡料理長評価
「淡麗」「濃醇」「煮切り酒」は、使い分けしやすいと感じます。繊細な食材には「淡麗」、煮付けなど深い味を出したいときは「濃醇」、生合わせや最終工程でうま味を足したいときは「煮切り酒」といった具合に用途をイメージしやすい。
同一ブランドで揃えるメリットは、調味の統一感にもつながります。「清酒 春桜」シリーズは、濃度やアルコール度数の違いこそあれ、味の軸はしっかり揃っています。 従来は必要に応じて酒を煮切ったり、他の調味料やだしとの比率を変えることで食材や調理法ごとのバランスを調えるわけですが、地味な作業でも料理の味を大きく左右するのが「煮切り」の作業。ただ酒1ℓを煮切るのに20〜30分はかかるし、煮切りの〝塩梅〟も標準化しづらい。それを可能にしているのは、全スタッフが長年一緒に仕事して共通理解ができあがっているから。業態の異なる複数店舗を持ったり、ホテル・レストランの運営受託をするようなケースでは、昔ながらの教育なしで料理人たちに再現してもらうことが必要になります。料理人の習熟度によらないオペレーション構築の重要性が高まっていますから、レシピの効率化やクオリティの安定につながるのではと期待しています。
「清酒 春桜」シリーズを使うメリット
- 用途ごとに使い分けすることで調理の効率化が図れるとともに、調味の統一感を実現します。
- 食塩不使用なので、料理人の調味に影響を与えません。
- アミノ酸や発酵由来の香気成分等のはたらきで、肉や魚介の臭み消しに効果を発揮。味の染み込みを高め、料理がふっくらと仕上がります。
「清酒 春桜」シリーズの紹介
「清酒 春桜 淡麗」
「清酒 春桜」シリーズのスタンダードタイプです。「清酒」とあるとおり無塩のため、料理人の調味バランスに影響を与えません。肉や魚の臭み消し、うま味やコクを与える効果を発揮します。
おすすめの料理:白身魚の煮付け、酒蒸し、お吸い物、野菜の和え物 他
「清酒 春桜」シリーズの高力価品として2020年に発売されました。
「春桜淡麗」と比較して高く、濃厚なうま味を付与できます。また、一般的な清酒より、少ない添加量で変わらぬ調味効果を発揮するため、コスト低減効果が期待できます。
米だけから醸した清酒のため、米由来の風味や香りが豊かなのも特徴です。
おすすめの料理:唐揚げ、青魚の煮付け、すき焼きのたれ、酢豚 他
「清酒 春桜 煮切り酒」
「清酒 春桜」シリーズの煮切りタイプです。清酒を当社独自の技術で煮切った製品です。雑味がなくアルコール分が少ないので素材の風味を生かした料理との相性が良好です。
おすすめの料理:和え物、ドレッシング、だし巻き卵、漬物、魚卵、スイーツ 他
料理人の紹介
鹿渡省吾(しかわたり しょうご)料理長
1970年北海道出身。幼少期から自分で食事を作ることが多く、小学校の時に同級生のために作ったお好み焼きを「おいしい」と喜ばれたことがきっかけに料理人をめざす。 高校在学中から札幌のフランス料理店でアルバイトし、調理・接客を経験。卒業後は上京し、東京・白金の「料亭 般若苑」など複数の日本料理店で腕を磨く。26歳で日本料理店を開業して独立。一時は17店舗まで拡大させるも、事業を売却して2003年に「割烹 一献」を開業しました。
同店開業と同時に始めた新たな取り組みが、自治体や生産者の六次産業化をサポートする事業。特産品のブランディングや商品開発、観光ホテルのメニュー・プロデュースから運営受託まで幅広く手掛けています。近年は韓国、中国、ベトナムなど海外ホテルの日本料理店のプロデュース、運営委託にまで拡大。後進の育成にも力を注ぎ、「割烹 一献」で技術と店舗運営を学んだ若手を、プロデュースするホテルへ派遣。また厨房機器メーカーと共同で高機能冷凍庫を開発するなど、生産性向上にも意欲をみせています。
国内の調理師学校講師のみならず、台湾や韓国など海外でも、農林水産省や諸団体主催の日本料理講義を行っています。

店の紹介


完全紹介予約制の営業スタイルを採用した日本料理店。カウンター席を含む全卓が個室になる、徹底したプライベート空間を実現し、各界のVIPから高い支持を得ています。
2023年には世界192ヵ国が参加して最高峰のホテル・スパ・レストランを選ぶアワード「オートグランドール」でベスト日本料理賞ほか4つの賞を受賞するなど、世界からも注目が高まっています。
コース料理は12品を標準に構成。春は京都のタケノコ、夏は函館から新幹線便で届く新鮮なイカ、秋は岩手のマツタケ、冬は福井の越前ガニ、と言った具合に日本各地の旬の味覚を独創性あふれる料理に仕立てて提供しています。 また屋号が表すとおり、食事とアルコールとの相性にも力を注いでおり、とりわけ日本酒は各地の希少銘柄を中心に常時60アイテムを揃えています。
店名 | 割烹 一献 |
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住所 | 東京都港区六本木3-13-3 アネックスビル 1階 |
電話 | 03-5772-8060 |
営業時間 | 月~金18:00~23:30(L.O.23:00) |
定休日 | 土曜日・日曜日・祝日 |
席数 | 20席 |
主な客層 | 40〜60代の男女 |
予算の目安 | 30,000円~60,000円 |
開業 | 2003年 |