【物性の話-Vol.3】食品の食感評価について(2)

前回のVol.2では、弊社で取り組んでいる食感に関する様々な分析方法についてご紹介しました。今回は、弊社で実際に行った機器分析の例について、具体的な食品での事例とともに、さらに詳しく説明していきます。

レオメーターを用いた食感分析例

【中華麺の事例】
麺にコシを付与する素材としては、かんすいと増粘剤(カードラン製剤CD-1)を使用します。レオメーターにより硬さと弾力の向上効果を数値化することができます。

(表1)中華麺の処方

原材料 無添加区 添加区
準強力小麦粉 100.0 100.0
かんすい H 1.0 1.0
精製塩 1.0 1.0
増粘剤(カードラン製剤 CD-1) - 0.4~0.8
32.0 32.0

(図1)試作方法

(図2)中華麺物性測定結果

【ドレッシングの事例】
具材が多いドレッシングの例です。本処方でのキサンタンガム単独使用区は、具材が沈降しないように粘度をつけているのですが、口当たりが悪くなっていました。そこで、弊社増粘剤(カードラン製剤CD-ES)を併用することで、キサンタンガムを減らしても具材が沈まず、口当たりが良い処方ができました。口当たりの良さを数値化するために粘度を測定しています。

(表2)ドレッシングの処方

原材料 無添加 キサンタンガム キサンタンガム
カードラン製剤CD-ES
食酢 30.0 30.0 30.0
たまねぎ 10.0 10.0 10.0
煎りゴマ 1.8 1.8 1.8
砂糖 6.7 6.7 6.7
食塩 3.0 3.0 3.0
増粘剤
(カードラン製剤CD-ES)
- - 0.1
オルノーX2
(キサンタンガム)
- 0.4 0.1
48.5 48.1 48.3
合計 100.0 100.0 100.0

(図3)工程

  無添加 キサンタンガム キサンタンガム
カードラン製剤CD-ES
評価 粘性のない溶液、具材が分離 粘りや付着性が強い。
口当たり悪い。
粘りが低いが具材が均質に分散している。
口当たり良い。
粘度
(mPa・s)
- 642 79
外観

新たな食感評価事例

最近では、ヒトの摂食中の筋肉の動きを計測する咀嚼筋筋電位の計測なども行っており、従来の機器分析では評価の難しかった粘りやねちゃつき、まとまりにくさといった感覚が客観的な数値として評価可能になりました。

(図4)咀嚼筋筋電位の計測

下の写真のように、あごの下(舌骨上筋群)や頬(咬筋)に筋電位を測定する器具をつけます。