「オデリス ド ドディーヌ」オーナーシェフが作る~「ワインエキス 赤」を使った"ベーコンとキノコの赤ワイン風味のリゾット"~

丁寧に調理された肉料理を豪快なボリュームで提供するスタイルが好評で、予約のとれないビストロとして名高い東京・大門の「オデリス ド ドディーヌ」。
オーナーシェフの加藤木 裕さんは、王道のビストロ料理ともいえる食材の持ち味を引き出した料理に定評があります。
今回は調理用煮詰めワインである「ワインエキス 赤」の特徴を生かした料理を考案していただきました。

「ワインエキス 赤」の加藤木シェフ評価
料理人の"あったらいいな"に出会えた
最初の感想は料理人の"あったらいいな"に出会えたと思いました。
煮込みやソースづくりなどに赤ワインを使うことは多いですが、ワインを煮詰めていく時間は忙しい調理場ではばかになりません。その点、「ワインエキス 赤」は既に濃縮されていますから食材に染み込んだところで調理が完結します。
風味の面ではこれまで煮詰める工程でブドウの香りの多くが飛んでしまっていましたが、フレッシュな香りを残すことができます。濃縮したことが要因なのかわかりませんがトマトのようなうま味を感じました。そのぶん料理の味を膨らませてくれるわけですから、高品質な食材だけでなく冷凍肉など安価な食材を使う場合では頼りになりますよね。
アルコール度数が1%未満なのも大きな利点です。赤ワインドレッシングやベリーソースなどを作りたいときなどに加熱してアルコールを飛ばす必要がありません。調理の手間も省けるうえに火を入れないぶんフルーティーなフレッシュ感を強調できます。また酸味が控えめで旨み、甘みが強いので赤ワインビネガーやバルサミコ酢の酸味調整役としても便利ですよね。
「ワインエキス 赤」を使うメリット
  • 煮詰める手間を省略。煮込みなど長時間煮詰める必要があった料理も煮詰めることなくソースになります。
  • ワインの色、香りがそのまま! 煮詰める際に飛んでしまっていた鮮やかな色ツヤや香りを残したまま味わうことができます。
  • 味わいにうま味とコクをつける。ワインに含まれる有機酸やアミノ酸もそのまま凝縮されているから濃厚なうま味をプラスします。
ベーコンとキノコの赤ワイン風味のリゾット
きれいなワイン色がつき、酸の違和感もありません
  • 食材(分量 1人前)
    材料 分量
    <赤ワイン風味ソース>
    ワインエキス 赤 50g
    バルサミコ酢 大さじ1杯
    ハチミツ 大さじ1杯
    バター 10g
    <リゾット>
    ワインエキス 赤 30g
    玉ネギ 50g
    60g
    マッシュルーム 3個
    しめじ 50g
    ベーコン 30g
    チキンブイヨン 500cc
    ローリエ 1枚
    バター 15g
    粉チーズ 15g
    EXバージンオリーブ油 100g
    <トッピング>
    温泉卵 1個
    生ハム 3枚
    ルッコラ 4枚
    粉チーズ 適量
  • 作り方
    1. 赤ワイン風味ソースを作る。ワインエキス 赤、バルサミコ酢、ハチミツを加熱し、とろみがついたら火から外しバターを加えて混ぜる。
    2. リゾットをつくる。玉ねぎのみじん切りをオリーブ油でソテーして、ベーコン、しめじ、マッシュルームのスライスを加え、塩(分量外)を入れ、香りが出てくるまで炒めたら生米を加える。
    3. 米のまわりに油をコーティングするようになるまで炒めたらワインエキス 赤を加えて加熱する。
    4. 煮えてきたらローリエを加え、沸かしたブイヨンを少しずつ加えて炊いていく。
    5. 米が立ってきたら仕上げにバター、粉チーズ、オリーブ油、ワインエキス 赤を加えて仕上げる。
    6. (盛り付け)リゾットの上に、生ハム、ルッコラ、温泉卵を載せ、赤ワイン風味ソースをまわしかけ、粉チーズとオリーブ油をかける。
料理紹介
「ワインエキス 赤」を一定時間加熱した場合の変化と、肉料理以外での使用法を試してみたくてリゾットを作ってみましたが、これが大正解。バターやベーコンの脂質とも相性よくまとまりながらもフルーティーな軽やかさも加わった印象です。
米にもワインエキスをしっかり吸わせました。日本のごはんとは異なる趣になり、野菜としての米を強調できますね。
フランス・ブルゴーニュの地方料理「ウッフ アン ムーレット」を意識してポーチドエッグを真ん中に落としてみました。

「ワインエキス 赤」の使用ポイント

  • 「ワインエキス 赤」は米を炊くときと、最後のひと煮立ちのタイミングの2回に分けて入れます。
    最初は米に鮮やかな色を付け、旨みを含ませるために、2回目は「ワインエキス 赤」の香りやコクを強調するために。最後は煮立たせ過ぎないよう早めに火を落とします。
    すでに煮詰めてあるので時間のかかるリゾットの時短にもつながります。
料理人の紹介
右:加藤木 裕 シェフ
左:ご協力いただいた佐山さん

加藤木 裕(かとうぎ ゆたか)シェフ
1982年、茨城県生まれ。工業高校を卒業後は電気工事の職に就くものの、20歳のとき一転して外食の道に進むことを決意。「30歳で独立する」ことを目標に調理師学校へ通ったあと、都内の繁盛ビストロ数店で腕を磨きました。そしてちょうど30歳となる2013年2月に独立を果たし、「オデリス ド ドディーヌ」を東京・大門にオープンさせました。
古き良き時代のビストロを彷彿させる内装が特徴の同店ですが、照明工事などは元電気技師の経験を生かして自分でおこなったとか。
「ドディーヌ=まるまる太らせたおいしいもの」をコンセプトに、ボリューム満点の本格ビストロ料理が同店の売り。2人なら1万円でお腹いっぱい食べて飲めるリーズナブルさもあって、オープン当初から予約のとれないビストロとなっています。
「お客様には食材のおいしさを堪能していただきたい。ソースはあくまで料理に寄り添うスタイルにし、最後まで飽きずに食べていただけるよう気をつけています」と加藤木さんが語る料理は、20代の若者から60代のシニアまで幅広く支持されています。
「予約で満席になるようになったら新店を出す」というポリシーですが、1号店オープンからわずか1年9カ月後の14年11月には「Les pif et dodine(レ ピフ エ ドディーヌ)」を、さらに16年2月に3店目となる「Les Jardin de dodine(レ ジャルダン デ ドディーヌ)」を同じ浜松町・大門エリアにオープン。なんと3店とも「ミシュランガイド東京」のビブグルマンに選ばれるという快挙を成し遂げています。
2021年4月には虎ノ門に4店目をオープン予定しており、気鋭の外食経営者としても注目されています。

店の紹介
  • 400gものボリュームで提供する「茨城県産いも豚のロティ1,950円」を筆頭に、気前よく盛り付けた肉料理で多くのファンの胃袋を鷲掴みにする新鋭の繁盛ビストロ。2017年から現在(2020年)まで毎年「ミシュランガイド東京」のビブグルマンに選ばれ続けている実力店で、ディナーは連日予約満席、ランチもオープン前から行列ができるほどの人気ぶりです。
    オープン当初は半頭買いした豚を使った豚肉料理の専門性を打ち出しており、アンドゥイエットやブーダンノワールといったシャルキュトリー料理も充実。マニアックなビストロファンにも高く評価されています。また現在は幅広い客層の支持を得られたことで鴨や羊、魚介料理の幅も広がり、より多様な楽しみ方ができるようになりました。
    ワインはソムリエが厳選したフランスワインをボトル4,000〜10,000円でラインアップ。老舗の趣を感じさせるクラシカルな店構えも同店の魅力です。
  • 店名 Aux Delices de Dodine
    (オデリス ド ドディーヌ)
    住所 東京都港区芝大門2-2-7
    7セントラルビル1F
    電話 03-6432-4440
    営業時間 11:30〜15:00、18:00〜23:30
    定休日 月曜日、第1・3日曜日
    席数 33席
    主な客層 20〜60代の男女、ビジネスマン、目的客
    予算の目安 昼1,100円、夜5,500円
    運営会社 株式会社Le noble
    開業 2013年2月7日
「オデリス ド ドディーヌ」オーナーシェフが作る~「ワインエキス 赤」を使ったレシピ~