「日本料理ときわ」総料理長が作る~「業務用 煮切り本みりん」を使った煮切りみりんと酒粕のシャーベット~

東京・銀座で20年間にわたり高評を博し、ミシュランガイドでも星を獲得していた日本料理店「馳走啐啄」が、店名も新たに西麻布へ移転。
店主の西塚茂光さんは茶道にも精通し、茶懐石の美意識ともてなしの心を料理で表現。たしかな技術と美学に裏打ちされた料理には、皿の上に季節の景色を描くような美しさが宿ります。
そんな西塚さんに「業務用 煮切り本みりん」の特徴を活かした料理を考案していただきました。

「業務用 煮切り本みりん」の西塚総料理長評価

生合わせができるのがいいですね。みりんは煮切りをしてから使うものという先入観がありますから、生のものに使う発想が乏しかったので、創意が広がります。
また調理負担の軽減という意味でも大きい。普通のみりんは手間なうえに保存できないので、都度作らないといけない。それが省略できるうえに安定した品質が維持できるのは助かりますね。

「業務用 煮切り本みりん」を使うメリット
  • 煮切り作業が省かれることで調理時間と作業負担の軽減、歩留まりアップによるコスト削減が実現します。
  • 非加熱の料理にもすぐに使えるうえ、常に安定した品質が得られます。
煮切りみりんと酒粕のシャーベット
非加熱調理で本領発揮、調理負担軽減にも
  • 食材(分量 10人前)
    材料 分量
    白の練り粕 100g
    業務用 煮切り本みりん 200cc
    500cc
    レモンのしぼり汁 適宜
    グラニュー糖 適宜
  • 作り方
    1. ミキサーに酒粕、業務用 煮切り本みりん、水を入れて攪拌する。レモンのしぼり汁を加えて味をととのえ冷凍する。(甘みを強くしたい時は、グラニュー糖を加える。)
    2. 1.が固まったら、もう一度ミキサーにかけ冷凍庫で保存する。
料理紹介
生合わせができる利点を生かして酒粕シャーベットに使ってみました。酒粕の米のうま味に上品な甘みを加えることで、デザートらしい甘さを表現できました。

「業務用 煮切り本みりん」の使用ポイント

  • ほんのりアルコールを感じる大人のデザートなので、甘さを主張させすぎないよう注意。グラニュー糖も少量使いますが、あくまでみりん由来の甘さを補完する程度にします。
料理人の紹介

西塚 茂光(にしづか しげみつ)総料理長
1959年、山形県生まれ。高校の料理科で出会った恩師に背中を押されるように上京し、複数の料亭を経て23歳の若さで新橋の料亭の料理長を任される。しかし、自らの実力不足を痛感し、赤坂の日本料理店「楽味」にて全国日本調理技能士会連合会会長などの要職も務める小椋久米雄氏に師事します。その頃から茶の世界に日本料理の礎を見いだし、茶道を習いはじめます。現在も不定期ながら「茶会」を催すなど、西塚さんの料理観の大きな柱となっています。
その後、銀座の日本料理店「堂島」料理長を10年間務めた後に、2000年5月に「馳走啐啄(ちそうそったく)」を開業して独立。同店は14席ほどの小規模店ながらミシュランガイドで星を獲得するなど、確固たる評価を確立しました。そして還暦を迎えたのを機に店を2020年6月に西麻布に移転。店名を「日本料理ときわ」に改めました。
啐啄(そったく)とは卵の中の雛が生まれ出ようと内側から殻を突くのに合わせて親鳥が外側から殻を突き合わせることで、禅宗では修行者と師との呼吸がぴたりと合うことを表します。それに対して「ときわ」とは永久の時にも変わることがないことを意味する言葉。「これからは後進となる人材を育てることも、私の挑戦のひとつ」と語り、調理場は松本一樹さんに任せ、西塚さんは毎日お店に立ちながらも一歩引いて料理とおもてなしの調和に心を配っています。

店の紹介

西塚さんが還暦を迎えたのをきっかけに「まだまだ挑戦し足りない」との気概とともに新たな挑戦をした新店。客席の設えだけでなく、バックヤードを広くとって自家製の味噌や発酵食品、スチームコンベクションを活用した調理法など、いっそうの創意ある料理に取り組んでいます。
茶の心を日本料理の原点とする西塚さんの今も変わらぬ矜持は「贅を尽くすのではなく、手を尽くしてこそ」。昼・夜ともおまかせのコースのみですが、季節の味をふんだんに取り込み茶人でもある西塚さんの美意識が生かされた「八寸」を軸に品数も豊富でバラエティ豊か。「少なめに」や「季節の食材を中心に」「アレルギーや苦手な食材を外して」といったリクエストにも応じています。
店の設えは、茶の湯から派生した数奇屋の技術や表現方法を採り入れられているものの、重厚さよりも潔い清々さを印象付けます。樹齢350年の霧島杉を使ったエントランス、吉野檜や欅の無垢一枚板を用いたカウンターや個室テーブルは本物ならではの存在感を纏いつつもまだ真新しい初々しさを併せもち、これから長い時を経るにしたがい空間の深みを増して成熟していくであろう予感をはらんでいます。

店名 日本料理ときわ
住所 東京都港区西麻布1-9-7 シュウエツレジデンスII 1F
電話 03-3405-1237
営業時間 12:00~14:30、17:00~23:00
定休日 日曜日、祝日
席数 17席
主な客層 30~60代の男女、接待・会食客
予算の目安 昼 1万7,000円、夜 2万5,000円
開業 2020年6月
「日本料理ときわ」総料理長が作る~「熟成蔵出し 黒みりん」を使ったレシピ~
「日本料理ときわ」総料理長が作る~「妙楽割烹 濃厚熟成本みりん」を使ったレシピ~
「日本料理ときわ」総料理長が作る~「業務用 煮切り本みりん」を使ったレシピ~
  • 煮切りみりんと酒粕のシャーベット