肉料理をおいしくするには?と考えたとき、その要素はいくつか考えられますが、弊社では「香」に着目し、特に臭みをなくしておいしさを提供しようと考えました。
臭みの主な原因としては、「素材そのものの臭い」、「加熱調理、また保存時に発生する脂の酸化臭」が考えられます。肉の酸化臭も、生肉の状態、生肉を冷蔵保存した状態、加熱した状態、加熱したあと冷蔵保存した状態それぞれの香気成分があります。その中でも脂質が酸化するヘキサナールを指標として解決策を検討しました。
ハンバーグにて香気成分分析を行い、畜肉の酸化臭の主要因であるヘキサナールの経時変化について確認しました。生肉の状態では検出されませんでしたが、加熱を行うとややヘキサナールが増加します。そして、加熱後冷蔵保存を行いますとさらにヘキサナールが増加し、再加熱を行うと著しくヘキサナールが増加します。
一方、アルボーノを添加したハンバーグでは、加熱後、冷蔵保存後、再加熱後もヘキサナールの発生が抑制できており、酸化臭が抑制されています。
牛、豚、鶏それぞれの肉種に対しても0.5~1%の使用で、効果が得られます。
肉種 | 部位・形態 | メニュー | 加熱 | 使用方法 | 添加量(%) | コメント |
---|---|---|---|---|---|---|
牛・豚 | 挽肉 | ハンバーグ |
焼き (オーブン) |
練り込み | 0.5~1.5 |
|
牛 |
バラ スライス |
牛丼 | ボイル | 浸漬 | 0.5~1.5 |
|
豚 |
バラ スライス |
塩だれ |
焼き (オーブン) |
浸漬 | 0.5~1.5 |
|
バラ 角切り |
角煮 | ボイル | 浸漬 | 0.5~1.0 |
|
|
白モツ (水煮) 一口大 |
もつ煮 | ボイル | 浸漬 | 0.5~1.5 |
|
|
鶏 | 挽肉 | ハンバーグ |
焼き (オーブン) |
練り込み | 0.5~1.0 |
|
挽肉 | つくね | ボイル | 練り込み | 0.5~1.0 |
|
|
モモ カット |
塩だれ |
焼き (オーブン) |
浸漬 | 0.5~1.0 |
|