醸造調味料「味まとめDJ」

  • 風味のバランスを壊さずに味をまとめる、D-アミノ酸を含有する醸造調味料

    「味まとめDJ」は、風味のバランスを壊さずに味をまとめることができる醸造調味料です。カドを取ったり、味をまとめたりする機能を持つ調味料は従来から多くありますが、「味まとめDJ」は味を足すことなくカドを取り、バランスを取りながら、味をまとめることができる調味料です。
  • 用途
    タレ・つゆ、ラーメンスープ、ドレッシング、釜飯の素など
  • おすすめ業態
    加工食品、冷凍食品、中食・外食など
  • 荷姿
    20L BIB
D-アミノ酸の食品への効果
アミノ酸にはD-アミノ酸とL-アミノ酸の2種類があり、構造的には互いに鏡像の関係にあります(図1)。食品や生体内の大部分のアミノ酸はL-アミノ酸であり、これまでD-アミノ酸はほとんど着目されてきませんでした。近年、分析技術の進歩により、ごく微量に含まれるD-アミノ酸も検出できるようになり、呈味や機能性に注目が集まっています。
弊社では食品中でのD-アミノ酸の機能の研究を進めていく中で、これまで知られていなかった様々な調理効果を見出しました。中でも、「酸味カド抑制」、「アルコールカド抑制」、「苦味カド抑制」など味のカドを抑制する効果に着目し、醸造調味料の新製品に応用しました。

(図1)D-アミノ酸とL-アミノ酸

様々な「味のカド」に関する課題
食品の味づくりの過程では様々な「カド」があります。
例えば、刺激的な酸味・酸臭として感じる「酢カド」、舌を刺激するような「塩カド」、コーヒー、柿渋などで渋味・えぐ味として感じる「苦味カド」、発酵期間が短い味噌・醤油で感じる「カド」など様々です。そして、これらの「カド」は、味作りに際しては好ましくない味とされることも多く、その突出した風味により、味がまとまらなくなるといった課題があります。
また、「カド」を取る為に、様々な調味料を添加することで味が更に濃くなるといった課題もあります。

(図2)様々な「カド」

「味まとめDJ」の添加効果
前述のような「カドを取りたい」、「味をまとめたい」といった課題を解決するには、味の組み立ての最後に「味まとめDJ」がおすすめです。発酵技術によって得られたD-アミノ酸が、食品の風味のバランスを壊さずに味をまとめます。
例えば冷やし中華では、酢カドを抑え、味をまとめます。日持ち向上目的でアルコールを添加したそばつゆでは、アルコールカドが抑制され、風味にまとまりのあるつゆに仕上がります。

(図3)冷やし中華の添加効果

(図4)そばつゆの添加効果

「味まとめDJ」の使用例
メニュー 推奨添加量 添加効果
そばつゆ(アルコール2%) 0.5%~1% アルコール特有の「苦味」が抑制され、味がまとまります。
冷やし中華 0.5%~1% いやな酢カドを低減し、程よい酸味維持と味がまとまります。
減塩中華スープ 1~3% 塩化カリウム特有の苦味を低減します。
味噌ラーメンスープ 0.5%~1% 原料由来の苦みが軽減されます。
ノンオイル塩ドレッシング 1~3% 塩カドが低減し、味がまとまりバランスが良くなります。
後味が持続します。
たまご焼き 0.5%~1% 日持ち向上目的で使用される酢酸ナトリウム等の先味の鋭い酸味が和らぎ、卵感が引き立ちます。
ポテトサラダ 0.5%~1% 日持ち向上目的で使用される酢酸ナトリウム等の先味~中味にかけての鋭い酸味が和らぎ、ほどよい酸味が持続します。