(東京都/渋谷区)
恵比寿にあるイスラエル料理の名店「Ta-im(タイーム)」。ヘブライ語で「美味しい」を意味する言葉を店名に冠しているとおり、こだわりの料理のどれもが美味しいと、しばしば行列のできる人気店です。今回はイスラエルの伝統的な豆料理を中心に、その美味しさの魅力をご紹介します。
クローズアップメニュー

ファラフェル4個 680円(税込) (2個380円、6個980円)
中近東の国民食ともいえる「ファラフェル」。ひよこ豆やそら豆などを使って作りますが、イスラエルではひよこ豆を使います。豆のコロッケと称されますが、家庭や店によって、さまざまな作り方やこだわりがあるそうです。Ta-imでは新鮮なハーブなどの素材にこだわって、豆だけで作ります。豆とハーブ、スパイスとの豊かな香りのハーモニーは、一度食べたら忘れられない美味しさ。このまま食べても、ピタパンにはさんで食べてもお好みのまま。
技のポイント1


ひよこ豆はトルコ産の逸品。新鮮なハーブにもこだわって
ファラフェルのベースとなるひよこ豆。Ta-imではトルコ産のひよこ豆を使っています。日本にはない細かく小さい粒のものが良品だそう。この生豆を12時間以上水につけて戻してからフードプロセッサーにかけ、ニンニク、唐辛子、イタリアンパセリやコリアンダーなどのフレッシュハーブ、玉ねぎやクミン、ニゲラ(ブラッククミン)などのスパイスと合わせます。素材の味を十二分にひきだした、豆の美味しさが楽しめます。
技のポイント2







ひよこ豆はゆでずに、専用器具できれいに揚げる
日本で見かけるファラフェルのレシピでは、「ひよこ豆をゆでる」としているものが少なくありません。が、本場ではひよこ豆をゆでません。水でじっくりもどした豆とスパイスを生のままフードプロセッサーにかけ、フレッシュハーブを加え、さらに丁寧に、時間をかけてなめらかにしたら、冷蔵庫でしばらくねかせます。お客様の注文が入ってから、イスラエル製のファラフェル専用器具を駆使して丸い形に整えて油で揚げたら出来上がりです。
技のポイント3





定番のタヒナソースはこだわりのゴマペーストで
ファラフェルにそえる「タヒナソース」。ゴマペーストにたっぷりのレモン汁、ニンニクを刻んで混ぜ、なめらかになるまでフードプロセッサーにかけて作ります。こだわりのポイントは、皮をむいたゴマのペースト(タヒニ)を使うことと、ゴマペーストと半々の割合で氷水を入れること。緑鮮やかなフレッシュハーブと併せて、最後にファラフェルにかけて提供します。さらに、パプリカと赤唐辛子、コリアンダーと青唐辛子の2種類の薬味(スフーグ)も用意。好みにあわせて、さらに味変も楽しめるよう工夫しています。
オススメメニュー1

フムス(プレーン)980円(税込)
イスラエルの代表的な料理「フムス」。こちらはひよこ豆をやわらかくなるまで、長時間しっかり煮込み、冷やしてから、ゴマペースト(タヒニ)やニンニクなどを加え、フードプロセッサーでなめらかに仕上げます。オリーブオイルやタヒナソースをそえ、ピタパンと共に提供します。ディップのように食べても、ピタパンにはさんでも美味しい一品。美味しく食べるコツはピタパンをスプーンのように使って、たっぷりのせて食べることだそう。プレーンのほかにコリアンダー、ひよこ豆、マッシュルーム、スパイシートマト、ラム、チキンのトッピング付きのメニューも。
オススメメニュー2

シュニッツェル 1,880円(税込)
ウィーンでは仔牛ですが、Ta-imの「シュニッツェル」は、イスラエル流の鶏のカツレツです。こだわりの鶏肉に特製パン粉をまぶして揚げた、パリッとしてサクサクの衣。特製のソースをかけて供します。ランチタイムには、ピタパンにはさんだシュニッツェルピタや、フライドポテトやフムス等と盛り合わせた「シュニッツェルランチプレート」のメニューも。
オススメメニュー3

ディップ3種の盛り合わせ(ピタパン付き) 1,880円(税込)
「フムス」に加え、イスラエルの定番のディップ「ババガヌシュ」と「マッブッハ」の3種を盛り合わせた一皿。ババガヌシュは網焼きしたナスの果肉とタヒナソースでつくったまろやかな味わい、マッブッハはオーブンで焼いたパプリカとトマト、ハーブ、スパイスで作ったとろとろのディップです。ピタパンを小さくちぎって、ディップをたっぷりのせて、「ディップを食べる」感覚で楽しむのがおすすめ。
お店紹介

オーナーシェフのズッカーマンさんは、日本在住28年の生粋のイスラエル人です。
企業家の家庭に育ったズッカーマンさんにとって転機の始まりは、若い頃に日本を訪れ、5~6年滞在したこと。これをきっかけに鍼灸師を目指し、イギリスで資格を取得、一度はイスラエルに戻り鍼灸院を営みます。が、ものづくりの心を大切にする日本で「作り手になりたい」という思いが捨てられず、再来日。
得意の料理の腕をふるう店をもちたいと、カフェの店長や店のマネージャー等の仕事で経験を積み、2011年に念願のイスラエル料理のレストランをオープン。
「自分の資産を全部つぎこんだし、最初の1~2年は経営にも苦労したよ」とズッカーマンさん。
「イスラエルの家庭料理だから」と謙遜されますが、自分が納得する美味しいもの、体にもいいものを、と食材や丁寧な作り方にこだわり続けるうち、美味しいものを追求するその姿勢とその美味しさの魅力に、お店はだんだんと人気を博し、ほどなく行列ができる人気店に。
さらに縁あって、ぜひと乞われ、二重橋スクエアビルと虎ノ門ヒルズのフードコートにフランチャイズの支店を出店。ここでも人気店となって、お客様を喜ばせています。恵比寿の本店で昼も夜も大忙しなズッカーマンさんですが、「Ta-im」の味はしっかり守らなければと、月に1~2回は支店を訪れ、味のチェックも欠かしません。少しでも美味しいもので、皆に喜んでもらいたい、楽しい気持ちで過ごしてほしいとの思いをもって「Ta-im」の味を守り続けています。
基本情報


店名 | イスラエル料理 Ta-im |
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所在地 | 渋谷区恵比寿1-29-16 ベルハイムC |
電話番号 | 03-5424-2990 |
営業時間 | ランチタイム/11:30~14:30(L.O. 14:00) ディナータイム/18:00~22:00(L.O. 21:30) 日曜・祝日/18:00~21:30(L.O. 21:00) |
定休日 | 水曜日、隔週火曜日など |
席数 | 14席 |
主な客層 | 近隣住民、カップル、ビジネスパーソン等、幅広い層 |
予算の目安 | 2,000円〜3,000円 |
開業 | 2011年6月 |
URL | https://www.ta-imebisu.com/ |
※掲載内容は取材時点での情報であり、記事内容、連絡先、営業時間などが変更になる場合があります。