【四川料理】ジャンピングパンダ

(東京都/千代田区)

大手町駅直結、東京駅からも徒歩4分とアクセスしやすい商業施設・丸の内テラス内にある『ジャンピングパンダ』。ミシュラン1つ星を獲得する四川料理店『飄香(ぴゃおしゃん)』の井桁良樹シェフがプロデュースした、バルスタイルのネオ中華料理店です。ネオンサインが目を惹く、どこかノスタルジックでスタイリッシュな店内では、本場の四川料理をベースにした料理をカジュアルに楽しめます。近隣オフィスワーカーのリピートはもちろん、女子会や休日デートスポットとしても幅広い人気を集める同店の魅力にクローズアップ!

クローズアップメニュー

「麻婆豆腐」 1,580円(税込)

本場・四川のしびれる辛さがたまらない「麻婆豆腐」は、ほとんどのお客さんがオーダーする看板メニュー。幾重にも重ねた爽快な辛味と、花椒(ホアジャオ)の香り高いしびれ、後をひく奥深い旨味を絶妙なバランスに仕上げています。自然派ワインや中国酒ベースのカクテルとの相性も抜群で、バルタイムにはお酒が進むひと皿としても人気。辛さやしびれの調整も可能なので、オーダー時に相談を。

技のポイント1

ブランド和牛の牛脂で甘くて香ばしいコクを隠し味に

油は“尾崎牛”の牛脂を使用。同店から歩いてすぐの丸の内仲通りにある系列店の肉ビストロ『ランプラント』では尾崎牛をメインで扱うため、同店でもその牛脂を贅沢に使えるそう。「グループ会社の強みを活かしています。牛脂を使うことで甘味とコク、旨み、香りのそれぞれがぐっと強まりますが、尾崎牛の脂はくどくないので重たくならないところもポイントです」と店長の秋山拓巳さん。

技のポイント2

幾重にも重ねたスパイスで、香り高く奥行きのある下味をつくる

ベースとなる味付けは、豆豉、豆板醤、唐辛子、ニンニク、ネギ、そして炸醤(ザージャン)で構成されています。炸醤は、豚と牛の挽肉を甜麺醤と生姜、お酒、醤油を合わせた肉味噌のこと。自家製で仕込む万能薬味で、同店では麻婆豆腐のほかにもレタスチャーハンや汁なし担々麺などさまざまな料理に使われています。
それぞれの調味料をレードル上に重ね、一気に鍋へ入れて油に香りやうま味を移します。「味の決め手になる豆板醤だけでも、独自に数種類をブレンドしたものを使用しているので、奥行きのあるコクやうま味、辛さを楽しんでいただけます」。

技のポイント3

強火で一気に焼き上げることで、さらっとした口当たりに

ブイヨンを注ぎ、ひと煮立ちしたところで木綿豆腐を入れます。「豆腐がうま味を含んだスープを吸収し、なめらかな食感になります」。ネギ、水溶き片栗粉を合わせ、全体が馴染んだら強火で一気に加熱します。「麻婆豆腐は煮物ではなく炒め物なのでしっかり焼いていきます。強火で火を入れることで油が浮いて二層になり、濃厚で後を引く味わいながらも口当たりが軽く食べやすい麻婆豆腐に仕上がります」。

技のポイント4

仕上げに辛味・しびれ・香りをしっかり纏わせる

花椒油をひと回し入れ、花椒のフレッシュな香りとさわやかなしびれをプラス。最後にミルで挽いた唐辛子と花椒のパウダーをふりかけ、辛さと香りを際立たせます。「麻婆豆腐は四川を代表する料理ですので、ピリ辛ではなく“きちんと辛い”麻婆豆腐に仕上げています」。花椒が華やかに香り立つ、キリッとシャープな辛さと深いコクのある麻婆豆腐の完成です。

オススメメニュー1

「四川名物!よだれ鶏」1,650円(税込)

同店のスペシャリテであり、『飄香』の味を継承するひと皿。
塩と青ネギ、ショウガ、花椒を合わせた塩水でつけた鶏胸肉を低温調理でじっくりと火を入れ、芯まで火を通しながらもしっとりとみずみずしい鳥刺しのように仕上げます。数種類の調味料を混ぜ合わせたコク旨のタレは、余韻に甘味を残し箸が止まらない味わい。 内側にはコリコリとした食感が楽しい山くらげを包み、油で揚げた皮付きピーナッツとゴマ、パクチーを添えます。シンプルながらも見えない技が詰まっている一品。「うちの店以上においしい『よだれ鶏』を僕は食べたことがありません。自慢のひと皿です」。

オススメメニュー2

「スモークパリパリチキン 青山椒葱ソース」1,980円(税込)

骨付き鶏もも肉を醤油、酒、砂糖をベースに香辛料を加えた滷水(ルースイ)で30分程度漬け込み、桜チップのスモークで香り付けます。麦芽糖と米酢を合わせた飴で表面をコーティングし、オーダー後に素揚げしていきます。
表面をパリパリに仕上げてから、内側にじっくり火を入れていくので、中は驚くほどふんわり。ひと噛みすると、鶏肉の旨みがじゅわーっとあふれ出します。見た目のボリュームに反して、するすると味わえてしまうひと皿。レモンのような香りのする木姜油(ムージャンユ)に青山椒の香りを移し、ネギを合わせたさっぱりと香り高いソースで、味の変化も楽しみながら召し上がれ。

オススメメニュー3

「エビパン」660円(税込)

四川料理とフレンチを融合させたイノベーティブなひと皿。エビのすり身を薄く伸ばし、スライスしたバゲットで挟んで揚げた、お酒と合わせたい気軽なおつまみ。ディップはタルタルとラー油の2種。タルタルは、高菜に似ている芽菜(ヤーツァイ)にクワイ、パプリカのピクルスなどを和えた中華風に仕上げています。 すり身には荒く刻んだエビを組み合わせているので、サクッと歯切れの良い香ばしさとともにふんわり&プリプリ食感が楽しく、噛むほどにエビの旨みを感じます。

お店紹介

「バルスタイルのお店なので気軽に来てもらえるようなお店にしていきたい」と店長の秋山拓巳さん

愛知県出身の秋山さん。飲食業への憧れをずっと持ちながらも、地元の自動車メーカーに勤めていたといいます。その思いを打ち明けた当時の上司の兄弟が現在のグループ会社で働いていたことから紹介を受け、カバンひとつで上京。同グループのタイ料理店や肉バルで経験を重ねて、以前から中華料理に興味を持っていた秋山さんは念願を叶え、現在の『ジャンピング パンダ』へ。

「中華が一番覚えることが多いので、日々勉強中です」と笑顔を見せる秋山さん。例えば、豆板醤や唐辛子などの調味料。同店では数種類を使い分けたりブレンドしたりとアレンジを加えているので、レシピとしては“ひとさじ”だとしても、そこに至るまでにはさまざまな仕込みの工程が隠れています。「でも、シンプルで簡単そうな料理に見えるでしょう。そこがいいんです。お客さんには気軽に楽しんでほしいので。そこが楽しいところです」。 フレンチ出身の上司のもとで研鑽を積んだ秋山さん。今後は中華にフレンチの要素を融合したイノベーティブなメニューを展開していく予定だという。「井桁さんも“いいね!”と言ってくださったので、アドバイスをもらいながらメニューを考案・開発中です。せっかくのバルスタイルのお店なので、気軽な料理を増やしていきたいですね」と語る秋山さん。どんな新たな看板メニューが誕生するのか、今後も目が離せません。

基本情報

店名ジャンピングパンダ(JUMPING PANDA)
所在地東京都千代田区丸の内1-3-4 丸の内テラス1F
問い合わせ03-6206-3920
営業時間平日11:30 - 14:30(L.O. 14:00)、17:30 - 22:30(L.O. 22:00)
土日祝12:00 - 16:00(L.O. 15:30)、16:00 - 21:30(L.O. 21:00)
定休日ビルに準ずる、年末年始
席数52席(テーブル24席、カウンター6席、テラス16席)
主な客層世代を問わずおひとり様、外国のお客様
予算の目安ランチ2,000〜3,000円、ディナー5,000円
開業2020年11月5日

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