(東京/港区)
焼肉は前菜!? メインはプルコギ、締めはうどん
職匠秘伝の特製ダレが自慢の独創的焼肉店
1977年、職匠と呼ばれる料理人、桜井要三さんが東京都墨田区石原に開業した焼肉店「巨牛荘」。けっして便利とはいえない場所にありながらも、芸能人やマスコミ関係者など食通の間で評判になり、いつしかこだわりの焼肉店として広く知られる存在になった。その「巨牛荘」の味をより多くの人に楽しんでもらおうと、「カプリチョーザ」「ハードロックカフェ」などの運営で知られる株式会社WDI JAPANが多店舗展開に乗り出したのが1995年。六本木店はその年に開店した支店の1つで、広々としたスタイリッシュな店内で桜井さんの味を忠実に再現し提供している。「巨牛荘」という店名は、桜井さんが韓国で修行していたときに毎日繁盛していた焼肉店、「巨亀荘」の名前をもじっただけというが、そのユニークな響きは、オリジナリティ溢れるメニューとともに、訪れる人に大きなインパクトを与え続けている。
看板メニューは「プルコギ」だ。中央に穴の空いた特注のドーム型鉄板で秘伝のタレに漬け込んだ薄切り和牛カルビを蒸し焼きするこの料理について、店長の鈴木良雄さんは、「調味料の銘柄や比率にとことんこだわった秘伝のタレが味の決め手。お客さまの100%がご注文されます」と自信を持って紹介する。さらにWDI JAPANマーケティング部マネジャーの大林鈴さんからは、「このプルコギを召し上がっていただきたいので、焼肉は控えめに、前菜かおつまみ程度に楽しむことをおすすめしています」と、焼肉レストランとは思えない発言。初めて訪れた客がメニュー選びに迷った場合は「いちおしセット」をすすめるが、その内容は「ケジャン、納豆桜ユッケ、プルコギ&うどん」で、いわゆる焼肉メニューは入っていないのだから面白い。
「サービス面の目標は、お客さまに笑顔で帰っていただくこと」と鈴木さん。その胸には、「マイケル鈴木」の名札が光る。「昨年はリチャードを名乗っていました。これもお客さまに笑顔になっていただくためのちょっとしたいたずら。来年はロシア系でいきます」と楽しそうに語る。
ケジャン 2,380円
ハーフサイズ 1,380円
ニンニクやトウガラシなどを効かせたしょうゆベースの特製ダレに、予め殺菌処理したワタリガニを殻ごと3日間漬け込んだ。身はゼリーのような形状になっているので、手づかみで、吸い込むように食べるのが一番。カニはメスに限定しており、卵や芳醇な蟹みそを一緒に味わえる。アルコール好きに大人気のおつまみ。
上タン塩 1,780円
肉のうま味、食感を十分に堪能してもらえるようにチルドの牛タンを肉厚に手切りして提供塩味を効かせているのが一番の特徴。肉の味を引き出す自家製塩ダレで味つけしてあり、肉のそのままのうま味を味わえるよう、あえてレモンを添えずに提供している。
納豆桜ユッケ 1,080円
厳選した生食用の馬肉を自家製ダレで味つけし、細切りキュウリ、シソで臭いをやわらげた納豆、卵の黄身と合わせた。味つけは甘味を効かせた特製のタレ。「これでもか、というくらいよく混ぜて、フワフワに泡立てて召し上がるのがおすすめ。食感はとても軽く、ご飯にもお酒にも合います」と大林さん。
住所 | 東京都港区六本木5-7-8 |
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電話 | 03-3423-1171 |
営業時間 | 17:30~翌4:00 |
定休日 | なし |
席数 | 110席 |
1日の客数 |
60人 週末は満席のことが多い |
主な客層 | マスコミ関係者、芸能人、カップル |
予算の目安 | 5,000~6,000円 |
開業 |
1995年12月 (2007年4月に現在の場所に移転) |
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