【焼きうどん】 ~鉄板焼き・お好み焼き 莢(SAYA)本店~

(東京/新宿区)

鉄板焼きの名店として知られる千駄ヶ谷の「莢」で、お好み焼きと並ぶ人気メニューが「焼きうどん」。オーナーの出身地・愛媛県八幡浜名物、鶏ガラといりこだしベースの「八幡浜ちゃんぽん」の味わいを取り入れたシンプルな薄味が特長。鰹節と昆布の粉末をたっぷり使っているので、薄味でもしっかりしたうま味が感じられる。

クローズアップメニュー 
焼きうどん 890円(税抜き)
麺は松山市の大手製麺メーカー「愛麺」のうどんを1皿200グラム使用。かなりのボリュームだが、オリーブオイルを使っているため脂っこさがなく、冷めてもさっぱりしているので、女性でもぺろりと平らげる人が多い。ディナータイムのみの提供だが、主役のお好み焼きと並ぶ人気メニューだ。
  • 技のポイント1
    野菜は鉄板の強火部分で手早く炒める
    鉄板の強火部分でオリーブオイルを熱し、3種の野菜(玉ねぎ、ピーマン、ニンジン)をひとつかみ炒める。ある程度火が通ったらキャベツを加え、さらに炒めてから軽く塩・コショウし、火のない部分に寄せておく。
  • 技のポイント2
    豚バラ肉は弱~中火で焼きすぎないように
    豚バラ肉2枚は長いまま弱~中火で焼き、塩、コショウ、ガーリックパウダーで軽く下味をつける。焼き過ぎを防ぐため、全体が白っぽくなったらすぐにヘラで一口大にカットし、野菜と一緒に寄せておく。肉から出た油は拭き取っておく。
  • 技のポイント3
    麺にはかつお節と昆布の粉末をたっぷり
    麺は弱火で焼く。鉄板に乗せたらすぐにかつお節と昆布の粉末をたっぷり振りかけ、鶏ガラスープで蒸し焼きしながら、粉末を全体に行き渡らせる。これにより、薄味でもしっかりしたうま味が感じられる。最後に麺と野菜・豚肉を合わせる。麺にツヤが出たら薄口しょうゆで薄めに味付けをし、ごま油ひと回しと天かすスプーン1杯ほどを入れ、全体をひと混ぜしたら皿に盛り、かつお節一握りと万能ねぎ適量を散らして完成。
  • ここがコツ!
    火が通りにくい野菜は蒸し焼きに
    野菜や豚肉は、季節や素材の水分量などによって火の通る時間が異なる。今回は新玉ねぎなのですぐ火が通ったが、そうでない場合は鶏ガラスープをかけて蓋をして、蒸し焼きにしてもいい。焼け過ぎによる焦げやパサつきの防止にもなる。あくまでも“皿に盛ったときにちょうどいい火の通り具合”になることが大切。

     

オススメメニュー


  • 広島風お好み焼き デラックス肉玉そば 1,100円(税抜き)
    かつおだし、日本酒、薄口しょうゆで薄力粉を溶き、かつお節粉もたっぷり加え、薄く焼いた生地に、たっぷりのキャベツやもやしなどの野菜と、お好み焼き用のイカ天、豚肉を乗せ、ひっくり返して蒸し焼きにする。火が通るのを待つあいだにちゃんぽん用の麺を焼き始める。その上に野菜の塊を乗せるのだが、その前に専用の板で上からプレスし、余分な水分を飛ばすと麺に野菜の水分が移らないので、べたつかずしっとり仕上がる。さらに溶き卵を広げた上に乗せ、おたふくソースをベースにアレンジしたオリジナルソースと青海苔を振りかけてできあがり。とろけるような野菜の甘みが女性に人気。


  • 大阪風お好み焼き デラックス肉玉そば 1,100円(税抜き)
    かつおだし、大和芋などと溶きあわせた薄力粉の中に、キャベツやもやしなどの野菜と天かす、砕いたイカ天を入れて混ぜ合わせ、軽くガーリックパウダーを振ってから鉄板に流しいれる。丸くこんもりなるよう形を整え、上に豚バラ肉をかぶせ、弱火でじっくり焼く。野菜に火が通ったら、豚肉の表面にラードを塗り、ひっくり返して再び焼き、豚肉に火が通ったらソースと青海苔、マヨネーズなどをかける。野菜に火が通るまで、とにかく弱火でじっくり焼くのがポイント。さらに最後のラードの効果で豚肉はカリッ、中身はふわふわのとろとろ。しょうゆやポン酢で食べてもおいしい。

  
          
  • お店紹介
    井上由之オーナー(右)・井上雄介チーフ(左)
    大学でデザインを学んだ後、アパレル企業に入社した井上由之オーナー。大好きなお好み焼きを食べ歩いたが、女性を連れて行くとみんな「おいしいけれど、脂で汚れるから行きたくない」と言う。そこで女性が行きたくなるおしゃれな店を開こうと考えたのが開業のきっかけ。女性を意識しただけあって、前菜のサラダから肉、魚、〆のデザートまでメニューは豊富で、お好み焼きをメインにしたコースも4種類。雰囲気も落ち着いているため、記念日や接待などで利用する人、外国人客も多い。現在店を取り仕切るのは、ご子息である雄介氏。高校時代のアルバイトから始めたという雄介氏も「お客さんの反応を間近で見られるのが鉄板焼きの面白さです」と、すっかり鉄板焼きの魅力に夢中だ。
    オーナーの夢は、鉄板焼きの料理人を育てる学校を兼ねた、鉄板焼きの店を銀座に開くこと。「鉄板焼きの料理人には、たんに料理の腕前だけでなく、所作の美しさも必要。そのため育成には1年はかかります。でも日本生まれの鉄板焼きは、立派な和食の一分野。その魅力を、日本の若い人はもちろん世界にも広めたい」と語る。
  • 基本情報
    店名 鉄板焼き・お好み焼き 莢(SAYA)本店
    住所 東京都新宿区内藤町1-7 ケンジントンコート1階
    電話  03-3354-4588
    営業時間

    月~金/
    ランチ11:30~14:00、

    ディナー17:00~23:00

    (L.O.22:00 、ドリンクL.O.22:30 )
    土・日/
    16:00~23:00

    (L.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)

    定休日 年末年始
    席数 32席
    1日の客数 ランチ50人、ディナー35~40人
    主な客層

    30代~のサラリーマン。

    男6:女4

    予算の目安 ランチ750円~
    ディナー4000円前後
    開業 1995年11月    
    • ※お好み焼きや焼うどんはテイクアウトも可能。

    姉妹店 :
    ■『鉄板DINING 莢(SAYA)』
    東京都新宿区内藤町1-7 ケンジントンコート1階
    03-3355-0310
    ■『八幡浜ちゃんぽん莢(SAYA)』
    東京都新宿区四谷4-9 グゥビル1F
    03-6380-4938

  • 掲載内容は取材時点での情報であり、記事内容、連絡先、営業時間などが変更になる場合があります。