(東京都/港区)
昼食にはまだ早い11時だというのに開店を待ちかねてお客様が入ってくる。新橋駅の地下に直結する美華園は、開業19年になる中国料理のお店。新橋周辺のビジネスパーソンに人気のお店だ。ゆったり落ち着いた雰囲気の店内は、女性の一人客も多い。ランチタイムは開店から17時まで実施。遅めにランチをとるお客様にも優しい気配り。17時以降も、定食やスペシャルセットなど一人客に配慮したメニューを取り揃え、常連客も多い。「家庭では味わえない料理が美華園のモットー」という、代表取締役の黒田芳博氏の言葉通り、プロの味が自慢のメニューのなかでも、常連客が何度も注文してしまうのが、一度食べたら忘れられなくなる味の「担々麺」です。
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クローズアップメニュー
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担々麺 1,134円(税込)※ご希望で軽いご飯がつきます
白胡麻を使った練り胡麻スープに点在する自家製ラー油の朱色が映える。1日100食は出る大人気メニュー。
器にたっぷり(お玉一杯)の練り胡麻を入れ、細かく刻んだザーサイ、干しえび、ねぎを加える。熱い丸鶏スープでのばし、茹でた中太ちぢれ麺に、豚ひき肉の肉味噌あんとチンゲンサイをのせ、自家製ラー油をかけて仕上げる。見た目も濃厚だが、一口スープを飲むとその濃厚さにあらためて驚かされる。コクのある練り胡麻を、うま味が十分にでた丸鶏スープでのばすため、さらにうま味が増す。卵黄入りのコシのある中太のちぢれ麺はスープによく絡む。
夏期は、冷やし担々麺も人気。冷やし担々麺は、練り胡麻に自家製の山椒油を加える。冷たい練り胡麻スープに、山椒がピリっと利いた担々麺は、暑い夏にピッタリの一品。
技のポイント-1
鶏100%にこだわった丸鶏スープと白胡麻の練り胡麻
「やはり、鶏100%のスープが一番おいしい」と言う黒田氏。美華園では、鶏のさまざまな部位を使ったミンチ肉を使い、毎朝スープを作る。最初、強火で煮立たせ、アクをとってからは、弱火で2時間かけてスープを仕上げる。練り胡麻は、丹念に練り上げた白胡麻ペーストに、醤油ベースの調味料で味付けする。
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技のポイント-2
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とろっとして甘辛い、しっかり味の肉味噌あん
スープに浮かぶ肉味噌あんは、豚ひき肉を豆板醤、甜麺醤で炒め、醤油、砂糖で味付けをした後、かたくり粉でとろみをつけ、最後に胡麻油をかける。甘辛く、しっかりと味のついた肉味噌あんは、とろみがついているのでスープの中に埋もれにくく、存在感がある。この肉味噌あんはご飯にかけて食べてもおいしい。
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技のポイント-3
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じわじわ辛さを感じる自家製ラー油
スープに点在するラー油は、自家製。白絞油で作る自家製ラー油の辛さは、直接的な辛さではなく、食べているうちにじわじわと辛さが増す。中国料理特有の香辛料の香りがほのかに香るのも特徴。練り胡麻スープにピリッとしたアクセントを加えている。
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オススメメニュー -1
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皿うどん(かた焼きそば) 1,036円(税込)
明治時代、中国からの留学生の食事として、ちゃんぽんとともに長崎で生まれた皿うどん。その本場長崎の味が東京で味わえる一皿。
麺は、長崎中華街の昔ながらの製麺所で作られた細い生麺。長崎から直接取り寄せている麺を店内で油で揚げる。五目あんは、小海老、イカゲソ、ホタテ、豚肉、白菜、タケノコ、にんじん、ヒラタケ、キクラゲ、きぬさやなどを炒めた具材を、丸鶏スープ、醤油、砂糖、調味料などの醤油ベースのタレで煮込み、かたくり粉でとろみをつける。ふんだんに入れた具材のうま味とほんのり醤油が香る優しい味わいの五目あんに、パリパリの揚げ麺の食感があう。細い揚げ麺なので、徐々に五目あんに浸った麺は柔らかくなり、さらに五目あんと絡んでおいしさを増す。
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オススメメニュー -2
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本格特製ピリ辛山椒風味 四川マーボ丼 サラダ、スープ付 1,134円(税込)
豆板醤を炒め、次に豚ひき肉を炒める。丸鶏スープ、醤油、砂糖、山椒の粉、豆豉(トウチ)、自家製甜麺醤などで味を整え、最後に木綿豆腐を入れる。一口食べると、初めに甘さを感じ、その後、山椒の風味と辛さが出てくる。最初に感じる甘さのポイントは、八丁味噌で作る自家製甜麺醤。甘さとともに、じわじわと感じる山椒のピリ辛で、ご飯が進む。辛さが先に立たないので豆豉の繊細な風味も感じることができ、奥深い味わいがある。
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オススメメニュー -3
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唐辛子麺 1,134円(税込)※ご希望で軽いご飯がつきます
コチュジャンをベースにした韓国風あんかけ麺。にんにくのみじん切りと特製コチュジャンを炒める。丸鶏スープ、醤油ベースのタレで味を整え、豆板醤で炒めた豚ひき肉、細かくした豆腐を入れる。かたくり粉でとろみをつけて、溶き卵を流し入れ、胡麻油をかける。茹でた中太ちぢれ麺にあんをかけ、チンゲンサイをトッピング。
一見、エビチリのような色合いだが、一口食べると、韓国風味と赤唐辛子の味。まず、まろやかな甘さを感じるが、徐々にコチュジャンの辛さが染みて額から汗が出てくる。豆腐と溶き卵のあんがしっかりした具材となり、ちぢれ麺によく絡んで、食べ応えがある。
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お店紹介
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スタッフの皆さん。左端が店長の渡部栄二氏。左から二番目が料理主任の西村章氏
本店は、鹿児島。「父は華僑。長崎の中華街を鹿児島にも作りたいという想いで1945年に創業しました」と語る黒田氏の父が、鹿児島で最初の本格中国料理店として開いた。現在も、本場中国の伝統の味を継承しつつ、九州、鹿児島の風土にあった味を提供している。
その美華園の東京店が19年前、新橋に開店した。九州は、甘い醤油が特徴だが、東京では馴染まないので醤油は変えている。そうした中でも、皿うどんの細麺は、長崎の生麺、スープは鶏100%がおいしいという結論はゆるがない。本店同様、風土と時代にあった料理を探求し続けている。
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基本情報
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店名 |
美華園 |
住所 |
東京都港区新橋2丁目東口地下街1号(ウィング新橋) |
電話 |
03-3575-1060 |
営業時間 |
平日 11:00~22:30
(L.O.21:45)
土日祝日 11:00〜22:00
(L.O.21:30)
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定休日 |
年中無休
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席数 |
40席
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主な客層 |
新橋周辺のビジネスマン、女性の一人客も多い。 |
予算の目安 |
ランチ1,000円位
ディナー 料理1,300円前後+飲料 |
開業 |
1996年創業
※本店(鹿児島)1945年創業 |
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