(東京都/杉並区)
13席のこぢんまりとした家庭的なお店。「一人でも店を切り盛りできるこの広さが良かった」というマレーシア出身のエレンさんは、お母さんから教わったままのマレーシア料理の味を守っている。コンセプトは、マレーシアに住んでいた方が、ここに来て、マレーシアを懐かしんでもらえるような店。今回は、マレーシア料理のなかでも人気の海南鶏飯をクローズアップ。
マレーシアでは、専門店も存在する漢方の煮込み料理。エレンさんの故郷イポー等、中国系の住民が多い地域の華僑の郷土料理である。ハーブ、漢方をふんだんに使っているので体にもよい。エレンさんは、創業時から、日本ではなかなか味わえないこの肉骨茶を定番にしたかったとのこと。
使用する20種類に及ぶハーブと漢方のほとんどは、マレーシアで調達している。毎日、調合したハーブと漢方を煮出し、豚バラ、スペアリブを4〜5時間煮込む。味付けに、黒醤油を使用。この煮込んだ豚肉と漢方スープ、油揚げ、えのき、パクチーを鍋に入れ、具材が煮えたら出来上がり。スープは、ほんのり薬膳の香りがするが、豚肉のだしの甘みでまろやかな仕上がり。使用する漢方は、血液の流れを活性化するという当帰(とうき)。食べると体が温かくなる。
味付けをして煮込んだ鶏胸肉を、紙で包み、油で揚げたオススメの一品。鶏胸肉は、にんにく、生姜、オイスターソース、黒醤油で煮て1日置く。1日置くことにより、鶏肉はしっとりやわらかくなる。紙で包んで揚げるため、油っぽくなくさっぱりしている。黒醤油を使っているので色は濃いが、しょっぱくはなく、鶏肉のうま味がしっかり感じられる。
魚の頭がまるごと入った、魚のだしが効いているスパイシーなスープカレー。魚は、日本で手に入りやすい鯛の頭を使用。鯛の骨からは、だしがよく出る。鯛の頭は、生姜を入れて、下茹でしてくさみを取る。次に玉葱、レモングラス、カリーリーフ(乾燥)を油で炒める。マレーシア製の魚系カレーパウダーと、ココナツミルク、タマリンペーストを加え、さらに炒めてから小量の水とウコンを加える。最後に適量の水を入れて仕上げればカレースープは完成。このカレースープに、トマト、オクラ、なすを入れ煮込み、エビと魚の身を加えてから、鯛の頭を入れ、軽く煮込んだら完成。盛りつけはパクチーを添えて。
店名 | マレーシア料理 馬来風光美食 |
---|---|
住所 | 東京都杉並区天沼2-3-7 SAKAIビルディング B1F |
電話 | 03-5938-8633 |
営業時間 |
平日 18:00〜23:00 |
定休日 |
月曜日 |
席数 |
13席 |
主な客層 | 平日はビジネスマン、土日は家族。マレーシア在住経験のある方も多い |
1日の客数 | 約30人 |
予算の目安 | 4,000円前後 |
開業 | 2000年 |