【フランス家庭料理・郷土料理】ビストロエガリテ

(東京都/目黒区)

東京・駒場の「ビストロエガリテ」は、経験豊かなシェフが時間をかけてつくりあげた本格的なフランス料理を、リーズナブルな価格で楽しめるレストランです。比較的小規模ながら、日本ではあまり見られないメニューを本場の味で提供したり、企業の商品のレシピ監修にも取り組んだりと、多彩な活動を続けています。

クローズアップメニュー
牛ほほ肉の赤ワイン煮込み 1,600円(税抜)
香味野菜とともに予めマリネした牛ほほ肉を軽く焼き、隠し味を加えて赤ワインで煮込む。注文が入ったら小鍋で合わせて温め、野菜などと一緒に皿に盛りつけ提供する。素材の風味が凝縮されたソースは濃厚だが味はまろやか。肉はとてもやわらかく、クセがなくて食べやすい。数日かけて丁寧につくられる人気メニュー。
技のポイント1
 
おいしさの秘密は野菜や果物をたっぷり使った自家製フォン・ド・ボー
牛骨と一緒に野菜、果物、ハーブなどをふんだんに使ってつくる自家製フォン・ド・ボーを使用。ほかのメニューで使った野菜の皮、時には契約農家から余った野菜や果物を買い取って入れることもある。たとえば写真に写っている丸いものはブルーベリーで、糖度がマックスになるまで熟したものだが、柔らかく出荷は困難。これらを使うことで、ブルーベリー本来の甘みとコクを最大限に活かしている。
技のポイント2

 
牛ほほ肉は塊のままマリネして煮込み冷蔵保存しておく
よりおいしく仕上げるために肉はまとめて仕込む。マリネしたあと煮込んだ肉は、そのまま密封して冷蔵保存する。
技のポイント3
 

温めながら味を調整して仕上げる
注文が入ったら、ソースと合わせて小鍋で温める。弱火〜中火でじっくり火を通すのがソースを焦がさないポイント。この段階でリキュールなどを加えて味や香りの最終調整を行う。
オススメメニュー1
酪農ファームのポタージュ 600円(税抜)
農家から仕入れた野菜をオーブンに入れて長時間蒸し焼きし、水分を飛ばしながらペーストにする。これを牛乳、生クリームと合わせ、素材に応じて味つけすれば濃厚なポタージュの出来上がり。夏は冷製、冬は温製で提供。写真は塩だけで調味したカボチャのポタージュで、中央に自家製コンソメのジュレを浮かべ、コショウを振った。
オススメメニュー2
盆地野菜のバーニャカウダ 1,050円(税抜)
アンチョビではなく酒盗を使ったソースがまろやかかつ個性的な一品。ソースがまろやかな分、静岡・丹那の「神尾ファーム」などから直接仕入れる新鮮な野菜が持つ、素材そのものの味が十分に楽しめる。野菜は季節によって変わる。この日は生のカブ、トマト、キュウリ、ニンジン、紫ニンジン、フルーツニンジン、焼いた甘長トウガラシ、パプリカ、見た目も華やかなポリフェノールいっぱいのキンジソウなどをたっぷり盛りつけた。
オススメメニュー3
鮮魚のカルパッチョ 1,200円(税抜)
熊本・天草から獲れたての魚介類を直接仕入れ、素材に合わせたソースをかけて提供。写真はタコのカルパッチョで、ソースはさっぱり系。つぶつぶした食感が楽しい「スムルのサラダ」と一緒に食べるのがおすすめ。
オススメメニュー4
ガトーショコラ 600円(税抜)
「本日のデザート」として提供しているケーキ類もすべて手づくり。ふっくらしたガトーショコラは口溶けがよく、ボリュームがあって満足感たっぷりだ。
  • お店紹介
    国内外の有名店で磨いた腕を惜しみなく発揮し本格フレンチをつくり続けるシェフの田中勇一さん
      「ビストロエガリテ」が開業したのは2013年9月のこと。オーナーの柴田泰枝さんは、長年フランスで暮らし、3つ星レストランでのサービスの経験を持つ。また現在は調理師学校でフランス語講師も務めている。そんな柴田さんとともに働くシェフの田中勇一さんもまたフランスでの豊富な経験を持つ。ブルターニュの1つ星「オーベルジュ・グランメゾン」、カンヌの2つ星「ホテル ル・ジュアナ ラ・テラス」などで本格的なフランス料理を学んだあと帰国し、有名レストランで経験を重ね、「プティ・トノー虎ノ門店」料理長を経て独立、「ビストロエガリテ」のシェフとなった。
     「自分たちのつくりたいものを丁寧につくる余裕が持てるように、あえて駅前や商店街を避けてこのような立地を選びました」と柴田さん。その立地とは、東京都目黒区の松見坂沿い。井の頭線神泉駅、同駒場東大前駅、東急田園都市線池尻大橋などが最寄り駅だが、いずれからも徒歩10分ほどかかる。これが隠れ家的な魅力にもつながり、常連の事業主がカウンターに集ってビジネスの話を繰り広げるといった、フランスのビストロさながらの活気あふれる光景もしばしば見られるという。
     同店のモットーは、新鮮な素材の味を活かし、体によいメニューを提供すること。そのため食材はなるべく市場を通さず生産者から直送で仕入れている。また、現地に根ざした素材やレシピを大事にしており、たとえばチーズフォンデュは寒いアルプス地方で暮らす現地の人々が体を温めるように白ワインやリキュールを効かせている。一昨年イトーヨーカドーから全国販売されたクリスマスケーキには非常にクラシックなレシピであるタルト・モンモランシーを用いるといった伝統を取り入れる。こうした豊富な知識や技術が買われ、イトーヨーカドーやJR東日本をはじめ大企業の商品監修なども手がけている。
  • 基本情報


    店名 ビストロエガリテ
    住所 東京都目黒区駒場1-16-9
    電話 03-5790-9629
    営業時間 ランチ 平日11:30~14:30 
    土日祝 12:00〜14:30
    ディナー 18:00〜22:30
    定休日

    火曜

    席数

    22席

    主な客層

    近隣の人々、事業主、ビジネスパーソンなど

    1日の客数 ランチ 20人 ディナー 20人
    予算の目安 ランチ 1,000円 
    ディナー 5,000円
    開業 2013年9月
    HP http://www.bistroegalite.com/
  • 掲載内容は取材時点での情報であり、記事内容、連絡先、営業時間などが変更になる場合があります。