【ラーメン】G麺7

(神奈川県/横浜市港南区)

京浜急行線の上大岡駅から徒歩約10分。駅前の繁華街から少し離れた場所ながら、ここのラーメンをめざして足を運ぶファンは多く、昼時を過ぎた時間でも店の前には順番待ちをする人の姿がある。「G麺7(ジーメンセブン)」。ちょっと変わった店名だが、メニューはいたってシンプルで、あっさりとしたらーめん正油、らーめん塩…という「毎日でも食べたくなる」ラインナップが揃う。今回は、なかでも一番人気の「らーめん正油 味付け玉子入り」をクローズアップ!

クローズアップメニュー
らーめん正油 味付玉子入り 830円(税込)
スープは、豚、鶏がベースの動物系。元来、ラーメンのスープは、残ってしまう豚や鶏のガラや、チャーシューの煮汁などを使って作るものだった。その基本を大切にして、スープの材料は豚や鶏のガラ等と、ねぎ、にんにく、鷹の爪とシンプル。このスープに7種の醤油をブレンドした醤油だれと鶏油、隠し味にすりおろしたりんごを加えて、らーめん正油の味ができあがる。
麺は店内で毎日作る自家製。トッピングは、鶏と豚の2種のチャーシュー、味付玉子、メンマ、通称カリカリという鶏油を作るときにできる揚げ鶏皮と揚げ豚背脂など。複数の醤油を使っているためか色は濃いが、スープはあっさりとして、やわらかい味。じわっと記憶に残り、また食べたくなる。
技のポイント1
 

スープは豚と鶏。動物系スープ

スープには、豚の背ガラ、豚足、豚皮、鶏ガラ、鶏もみじを使用。下処理をし、軽く茹でてきれいに掃除した後、ねぎ、ニンニク、鷹の爪とともに、約8時間弱火で煮る。こうしてできる濁りのない清湯スープがベースとなる。
技のポイント2

 
正油だれは7種類の醤油を混ぜて作る
正油だれには、7種類の醤油を使用。それぞれのうま味が引き合って単一ではない醤油のうま味が生まれる。はちみつ等を加え、一度加熱している。
技のポイント3


自家製鶏油は鶏皮と豚の背脂で作る
自家製鶏油は、鶏皮、豚背脂を油で熱して作る。濾して、鶏油をとった後の揚げられた鶏皮と豚背油は、店内では、「カリカリ」と呼ばれるラーメンのトッピングになる。「あれ? 何だろう」と、口の中でカリっとする食感は、食べ進む中でアクセントとなり、くせになる。
技のポイント4


自家製麺はメニューに合わせて小麦粉の配合を変えて作る
麺も自家製。メニューによって、小麦粉の配合を変える。正油には、ストレート中太麺(写真右、左はストレート細麺)。もちもちとしっかりした麺に、あっさりとしているがうまみが深い正油スープがからむ。どしっとした存在感のある麺は、お腹を満たす。
オススメメニュー1

追い鶏節らーめん塩 980円(税込)

鶏節という薫製した鶏肉の削り節を使用。注文が入ったら、追い鰹ならぬ、スープに追い鶏節。さらにだしがでたスープに、鶏油、塩だれのスープ。麺はつるつるの自家製ストレート細麺。てぼ(湯切り)に入った鶏節がインパクト大。食べているうちにさらにだしが出る。もちろん食べてもよい。ねぎは軟白ねぎ。しゃきしゃきと甘く、細かい舌触りのねぎは、あっさりと上品なスープに合う。
オススメメニュー2

背脂らーめん味噌 950円(税込)

限定メニュー。スープに、乾燥させた生姜の生姜節のだしを加え、7種のみそを混ぜた味噌ダレ、背脂を入れる。味噌の味が濃厚だが、生姜節からとるだしを加えているためか、さっぱりと食べられる。だしをとった生姜節をトッピングしている。
オススメメニュー3

しょうがダレチャーシュー丼 360円(税込)
ご飯の下に、サイコロ状にゴロゴロと切った豚チャーシューが隠れている。しょうがダレは、ねぎと生姜に、にんにくを熱した油をかけ、塩、胡椒で味付け。軽く火の通ったねぎは、甘味があって、チャーシューとの相性はバツグン。
  • お店紹介

    店長代理の長島隼人さん(写真左)とスタッフの丹野さん。


    2009年1月、社長の後藤将友さんが創業。1年で人気店となり、2年目には人手を増やした。11年に、つけめん専門店「啜磨専科(すすりませんか)」、15年にファミリーでも入りやすい「ロ麺ズ」を開店。現在は、G麺7の2号店を加えて全4店舗に!人気はますます拡大している。
    目指しているのは「数日経つとまた食べに来たくなるラーメン」。
    後藤さんが大切にしている言葉がある。「長年支持を得るには、変わらぬ味を提供し続けることではなく、基本の味は変えずに以前と変わらずおいしいと言われるように日々味を追求し続けることにあります」(荻窪中華そば春木屋HPより)。
    これは、通称「春木屋理論」と言われており、屈指の人気ラーメン店・春木屋の店主の言葉である。つまり、客から「いつも味が変わらないね」と言われるためには、同じことをしていてはだめで、たゆまぬ努力が求められるということ。G麺7の、「また食べたくなる変わらない味」の裏には、日々追求してきた味が加わっているのだろう。
    店長代理の長島隼人さんは、後藤さん不在時のG麺7を守っている。「後藤が店にいると、お客さんは喜ぶんですよ」と笑顔で言いながら、次々と店に入ってくる客の注文をテキパキとこなす。ラーメンを作るスタッフの丹野さん共々、後藤さんの想いを共有して、G麺7の味は「変わらぬ進化」を遂げ続けている。
  • 基本情報

    店名 G麺7
    住所 神奈川県横浜市港南区上大岡西3−10−6
    電話 045-517-3918
    営業時間 11:30〜23:00
    定休日

    火曜日

    席数

    11席

    主な客層

    どちらかというと男性が多い。

    予算の目安 1,000円位
    開業 2009年1月
  • 掲載内容は取材時点での情報であり、記事内容、連絡先、営業時間などが変更になる場合があります。