(東京都/新宿区)
形や大きさに特徴があり、栄養価も高いとされる京野菜。その京野菜を地元の青果店から取り寄せ、肉や魚介類と組み合わせて独創的な料理に仕上げて提供しているのが、東京・代々木の「GREEN SPOT」です。和食にフレンチやイタリアンの要素を融合させたメニューの数々は、アルコール類にもよく合う大人の味が魅力です。
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クローズアップメニュー
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フォアグラと豆腐の重ね焼き 1,200円(税抜)
脂肪分が多く濃厚な高級食材フォアグラと、シンプルで淡白、日本の食卓でおなじみの豆腐とを組み合わせ、フォンドボーと自家製生姜焼きソースで味つけたユニークな一皿。メニュー帳で「絶対のおすすめデス!」と紹介されている自慢料理の1つだ。素焼きにした豆腐に、ソースと一緒に焼いたフォアグラを重ねると、豆腐に味が染み込むとともに、まったく異なる2つの食材が一体化する。トッピングは九条ネギと京水菜。思いのほかさっぱりしたおつまみメニュー。
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技のポイント1
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豆腐をカットしてフライパンとオーブンで熱々に焼き上げる
固めの木綿豆腐を厚さ2cm程度にカットしたものを、オリーブオイルを敷いたフライパンで焼き、さらにオーブンに入れて水分を飛ばしながら熱々に焼き上げる。豆腐がこげつかないように、フライパンは煙が出るほど高温に熱してから使用する。
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技のポイント2
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ソースはフライパンで直接熱し、生の素材に火を通す
スライスしたフォアグラは塩こしょうで下味をつけ、表面にごく薄く強力粉をまぶし、フライパンで焼き色をつける。そこに醤油、みりん、酒、タマネギ、ニンニク、ショウガをミキサーにかけて作った生姜焼きソースを加える。このときソースはフォアグラにかけるのではなくフライパンの表面に直接乗せる。するとソースの中の生の素材に程よく火が通る。
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技のポイント3
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フォアグラの脂とソースをよく混ぜ合わせてなめらかに
ソースに続いてフォンドボーもフライパンに直接乗せるように加え、フォアグラからしみ出た脂と混ぜ合わせて乳化させる。必要に応じて水を加えて濃度調整。焼き上がったらフォアグラをソースごと豆腐の上に乗せ、仕上げにオリーブオイルをかける。なおフォンドボーは、オーブンで5時間ほど焼いた子牛の骨と生の香味野菜と水を鍋に入れて3日間煮込み、さらに煮詰めたもの。ワイン等は使用していない。また、使いやすいように片栗粉でトロミをつけている。
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オススメメニュー1
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かにとカニみそのココット 950円(税抜)
カニみそを自家製ホワイトソースでのばし、塩こしょうなどで調味したものを、ずわいガニのほぐし身を敷き詰めたココットに流し入れ、180℃のオーブンでぐつぐつになるまで焼いた。これをスライスしたバケットに乗せて食べる。開店当初から歴代シェフに受け継がれている人気の定番メニューで、独特の風味が日本酒にもワインにもマッチする。
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オススメメニュー2
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京都もちブタと伏見とうがらしのほう葉焼き 880円(税抜)
伏見とうがらしをスライスした豚バラ肉で巻いてほう葉の上に並べ、味噌、擦りゴマ、炒りゴマ、みりん、醤油からなる特製ソースをかけてオープンでこうばしく焼いた。焼き時間は180℃で5〜6分。ほう葉には香りづけのほかに肉の臭みを消す効果もある。
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オススメメニュー3
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鶏のパリパリ焼き ユズ胡椒風味 1,480円(税抜)
京都の鶏肉専門店から直接仕入れる、うま味が強くやわらかい丹波あじわい鶏のモモ肉を使用。大皿に生のイタリア野菜と素揚げした京野菜をたっぷり盛り、その上にオーブンでパリパリに焼き上げた鶏肉を乗せて自家製ドレッシングをかけた。鶏肉の下味は塩こしょうとニンニク。ドレッシングはユズ胡椒ベースにこがしニンニク、オリーブオイル、ビネガーなどを混ぜ合わせたもの。鶏肉の身に火が通るタイミングと皮が焼き上がるタイミングがぴったり合うように温度と時間を設定するのがおいしく焼くコツ。そのためにも毎回、肉の厚みや質を見きわめることが必要だ。
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お店紹介
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雰囲気のある客席に立つシェフの信安健一さん(写真中央右)、ソムリエの内山光さん(同中央左)とスタッフの皆さん
「GREEN SPOT」は1974年9月、当時はまだ静かだったというJR代々木駅前通りの一角に開業した。芸能界や球界などの著名人の隠れ家的存在としてこの地に根づき、44年目を迎えている。お店のコンセプトを「京野菜を使った和風フレンチ」としたのは開業20周年を過ぎた頃、ビルの建替えを機に当初の場所とは道をはさんで反対側のいまの場所に移転したときだ。このコンセプトはその後さらに練り上げられ、現在は「京野菜 de イタリアン&フレンチ」を謳っている。厨房で腕を振るうのは、実家の割烹料理店で和食を、フランス、イタリア、スペインで洋食を学び、10年前に同店シェフに就任した信安健一さんだ。「私はもともと野菜を使った料理が得意で、GREEN SPOTに来て、京野菜をふんだんに使った『京・仏・伊・旬菜料理』を確立しました。当店の料理はほぼすべてオリジナル。ほかにない味が自慢です」と語る。
メニュー帳には、開店以来の定番のほか、信安さんが考案した創作料理が数々並ぶ。「季節に合わせていろいろな料理をつくるのですが、毎年同じ時期に同じ素材を用いても、違う料理になるように工夫しています」と信安さん。これなら繰り返し訪れる常連客も新鮮な味を楽しめる。同店には日本酒や焼酎、カクテルなどアルコール類が豊富にそろっている。また、ソムリエの内山光さんが常勤しており、ワインにくわしくなくても料理にぴったりのものを選んでもらえる。
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基本情報
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店名 |
GREEN SPOT |
住所 |
東京都渋谷区代々木1-21-12-1F |
電話 |
03-3379-0013 |
営業時間 |
ランチ 11:30~15:00
ディナー 17:30~23:00 |
定休日 |
土日・祝日(団体予約は可能)
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席数 |
48席
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主な客層 |
近隣で働く人々 男女半々 40〜50代中心
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予算の目安 |
6000〜7000円 |
1日の客数 |
ランチ 60人 ディナー 30〜40人 |
開業 |
1974年9月29日(1994年に移転) |
HP |
http://www.green-spot.jp/ |
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※掲載内容は取材時点での情報であり、記事内容、連絡先、営業時間などが変更になる場合があります。