(東京都/千代田区)
スペイン、ポルトガル、フランスなどから高品質なワインを自社輸入することで仕入れ値を抑え、その他から仕入れるものと合わせて100種以上をボトル2,500円〜とリーズナブルな価格帯で揃えているのが特徴。一方でフードでは居酒屋、スペインバル、フレンチとジャンルの枠を超えてワインに合う料理を気前のいいボリュームで提供し、気軽なワイン酒場を打ち出してるのが人気の秘訣だ。これらのメニューはすべて手作りしており、改良を重ねて品質を高めた味に根強いファンが多い。
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クローズアップメニュー
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銘柄林豚の自家製特大ソーセージ 990円(税抜)
売れ筋1位を誇る人気メニュー。直径20cmのスキレットからはみ出る特大サイズはインパクト絶大、初めて目にするお客様は歓声を上げることもしばしばだ。注文後に200℃のオーブンで12〜15分じっくりと加熱することで肉のしっとりとした食感を維持しながら表面を香ばしく焼き上げている。千葉・香取の林SPFポークを使用したソーセージは臭みが少なく上品な味で、旨みが濃厚。エキストラバージンオリーブオイルで香りづけしパセリを振りかけて、マスタードを添える。
技のポイント1
材料を練り合わせて一晩寝かせる
豚肉の部位はウデ肉とモモ肉を5対5で混合。0.6ミリの粗挽きで肉らしい噛みごたえを表現する。また豚の背脂も加えてジューシーな味わいを高めている。合わせるスパイスは写真手前左からオールスパイス、ガーリック、ジンジャー、セージ、カイエンペッパー。これにホワイトペッパー、塩、細かく刻んだパセリ、すり下ろしたタマネギを合わせて練り、一晩寝かせて味を馴染ませる。
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技のポイント2
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ケーシングが弾ける寸前まで原料を詰め込む
ケーシングには豚腸を使用。原料肉はソーセージフィラーで8割程度の太さにまで詰めた後に、指で押しながらケーシングがパンパンになるまで詰めていく。豚腸によって太さが異なるうえ、皮が裂けやすい部分もあるため注意が必要だ。約21センチごとにねじっていく。
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技のポイント3
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ソーセージを吊して乾燥させる
仕込んだソーセージをフックにかけて吊るし、6〜8時間乾燥させる。これにより肉と皮がしっかり馴染むとともに、パリッとした歯ごたえが生まれる。営業時間中は客席から見える場所に吊して自家製を視覚的にアピールする。営業終了前にサクラのチップで30〜40分スモークして香ばしさをプラス。チップに少量のグラニュー糖を振りかけてスモークすると艶のあるソーセージに仕上がる。その後は冷蔵庫で保存。
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オススメメニュー1
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ゴルゴンゾーラのポテサラ 390円(税抜)
居酒屋の定番メニューをワインに合う前菜にアレンジ。そのポイントは仕上げにかけるゴルゴンゾーラだ。またボイルしたジャガイモに生クリームと牛乳を加え、クリーミーに練り上げることでワインとの相性を高めている。これに細かく刻んだピクルス、ブラックオリーブ、タマネギを練り込んでシャキシャキとした食感をプラス。たっぷり180gを盛りつけてボリュームも満点だ
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オススメメニュー2
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生ハムの盛り合わせ 1,280円(税抜)
30×20センチはあるプレートにすき間なく生ハムを敷きつめたボリューム感のある一品。22ヵ月熟成のハモン・セラーノと40ヵ月熟成のイベリコ・セボ、唐辛子を練り込んだ辛口のサラミ「ピカンテ」の3種類を盛り合わせている。
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オススメメニュー3
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牛すね肉の濃厚赤ワイン煮込み 1,480円(税抜)
150g超の塊肉に赤ワインと根菜を加えたブイヨンを合わせ、8時間かけてじっくり煮込んで肉にナイフがすっと入る柔らかさに仕上げる。ソースは煮汁にフォンドヴォーを加えて煮詰めてからハチミツで味を調整するが、赤ワインの酸味を残してサッパリとした味に仕上げている。
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オススメメニュー4
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トリュフとフォアグラのリゾット 1,290円(税抜)
自家製のブイヨンにキノコ、黒トリュフのペースト、生クリーム、バター、塩、コショウで香り豊かに炊き上げたリゾットの上に、黒トリュフを3枚、ソテーしたフォアグラ60gを盛りつける。フォアグラは片面にしっかり焼き目をつけてひっくり返したら、火からおろして余熱だけで加熱してふっくらとろける舌ざわりを表現。仕上げにマデラ酒を煮詰めたソースをかける。
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お店紹介
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スタッフとまかないを食べながら談笑する店長の北原良樹さん(写真手前右)
店長の北原良樹さんは、千葉・船橋にある本店「ワインバル八十郎商店」で2年半務めた後に、現在のワイン食堂 八十郎 神田鍛治町にうつる。 「ピッツァ職人を目指して東京・神楽坂のイタリア料理店『zio』で修業をスタートさせました。その後、独立して自分の店を持つためには繁盛店作りのノウハウを得たいと次の門を叩いたのが八十郎商店でした」と北原さんは語る。 近隣オフィスワーカーがメイン客層となる神田鍛冶町では、地元住民を主客層としていた本店とは求められる利用シーンが異なり、最初は調整に苦労したそうだ。盛りつけを工夫したり提供時に商品の特徴を一言添える等といった様々な努力を重ねることにより、同店の持ち味であるコストパフォーマンスの高さをしっかり伝えることに尽力。またランチでは会計時に夜の営業について声をかけて着実に常連客を増やしている。「スタッフが飲食業で働くことに誇りを持てるような環境を作りたい。そのためにもこの店を本店に負けない繁盛店に育てるのが当面の目標です」と北原さんは意欲を語る。
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基本情報
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店名 |
ワイン食堂 八十郎 神田鍛治町 |
住所 |
東京都千代田区鍛冶町1-9-19 GEMS神田1階 |
電話 |
03-6262-9986 |
営業時間 |
11時30分~14時(L.O.14時)、
17時~23時30分(L.O.23時) |
定休日 |
無休
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席数 |
76席
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主な客層 |
近隣オフィスワーカー
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1日の客数 |
ランチ55人、ディナー40人 |
予算の目安 |
ランチ1000円、ディナー4500円 |
開業 |
2016年7月5日 |
HP |
http://www.gfield-c.co.jp/ |
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