【中国料理】Shangri-La's secret

東京都/港区

中国雲南省から取り寄せた約30種類のきのこから炊き出した「秘伝のブラックスープ」に、フレッシュなきのこや肉などをしゃぶしゃぶスタイルで楽しむ、新感覚の鍋専門店。美容や健康に感度の高い女性を中心に高い注目を集め、鍋料理シーズンの秋冬にはなかなか予約がとれない人気店だ。
 
クローズアップメニュー
宝茸黒湯(ほうじょうへいたん) 6,800円(税抜
中国・雲南省できのこの最盛期である秋によく食べられるきのこ鍋「菌子火鍋」をヒントに、日本のしゃぶしゃぶスタイルで食べるために独自に考案したオリジナル鍋。提供され、鍋のふたをあけると食欲をそそる芳醇な香りが広がる。 宝茸黒湯コースでは秘伝のブラックスープを柱に特選きのこ8種盛り合わせ、季節の彩り野菜と豆腐盛り、お肉3種食べ比べ(国産地鶏、国産黒毛牛A4ランク、北海道産日高四元神威豚)、竹筒に詰めた海老だけ団子、オリジナルきのこ麺が楽しめる1番人気のコース。鍋料理に加えて旬の前菜6種、お肉の様な串揚げと食後にデザートもつく。 秘伝のブラックスープはすべてコース仕立てで楽しむ仕組みで、「美楽黒湯(びらくへいたん)」4,800円、「宝茸黒湯(ほうじょうへいたん)」6,800円、「鳳凰黒湯(ほうおうへいたん)」9,800円の3つのコースを用意する。
技のポイント1
約30種類のきのこを8時間かけて炊き旨みを凝縮させる
野生きのこの宝庫として知られる中国・雲南省から取り寄せた約30種類の乾燥きのこを、一晩水につけてもどしてから火にかけ、8時間炊いてきのこの旨みを余すことなく引き出す。黒いスープの色はきのこのエキスが凝縮している証拠。 注文後に風味づけと彩りを兼ねたニンニク、マッシュルーム、クコの実、ナツメと長ネギを加えて提供する。 秘伝のブラックスープは特注した陶器の鍋に入れて1人前ずつ提供。底にアルコールランプを置いてあるので最後まで熱々のスープが楽しめる。また、きのこ鍋を存分に楽しんでもらえるよう、食事中もスープを継ぎ足してくれる。
技のポイント2
 
しゃぶしゃぶの具材は8種のきのこなどバラエティ豊か
具材として提供される8種類のきのこは鮮度を重視し、長野など国産のものを中心にラインナップ。砂時計を添えて提供し3分ほど鍋で加熱して食べることで旨みが倍増する。きのこの種類は産地の状況によって変化するが取材時(2018年6月28日)は、たもぎ茸、丹波しめじ、とき色ひら茸、かきのき茸、松茸、生きくらげ、山なめこ、ハナビラタケ。希少性の高いきのこや色鮮やかなものを中心に揃えて専門性の高さをアピールする。お肉3種食べ比べは国産地鶏のムネ肉、国産黒毛和牛A4ランクの肩ロース、北海道産日高四元神威豚の肩ロースを用意。
技のポイント3
 
自家製ダレは酸味を効かせてきのこの味を引き出す
写真下左の醤油ダレは中国醤油をベースにショウガ、長ネギとともに煮詰めたもの、下右の胡麻ダレは練り胡麻にきのこの味を引き出すための酸味として黒酢を加え、さらに香りを立たせるために花椒を加えている。四隅にはニラ醤、ラー油、煎りゴマ、腐乳を彩りにしている。下中はトウガラシに花椒、煎りゴマをブレンドして爽やかな辛さを表現する。上の薬味はパクチーと万能ねぎ。 シメに提供するきのこ麺は小麦粉に秘伝のブラックスープを練り込んでつくった特注麺でやや茶色を帯びているのが特徴。中細ストレートの生麺で1人前は40g(写真は2人前)。鍋に投入して1分ほどで食べられるが、秘伝のブラックスープの旨みをたっぷり吸い込んで小麦粉の甘みとスープの旨みの相性が高まる。仕上げに自家製のチー油をかけてコクをプラスしている。

オススメメニュー1

お肉の様な串揚げ[2本] 400円(税抜)
串打ちされているのは肉ではなくヤマブシタケという肉厚のきのこ。乾燥したヤマブシタケを水でもどして自家製の醤油ダレにつけたものをクミンなど複数のスパイスで味つけして素揚げにする。引き締まったきのこの食感はヘルシーな鶏ムネ肉を連想させる食感で、中国醤油に黒酢やトウガラシを合わせた特製ダレと煎りゴマが香ばしい味わいを表現している。
オススメメニュー2
伊勢神宮ご奉納たまごを乗せたトリュフかけきのこご飯 1,500円(税抜)
秘伝のブラックスープで香り豊かに炊き上げたご飯に、自家製の醤油ダレでソテーしたきのこを盛り、黒トリュフをたっぷり削ったきのこ三昧なご飯。仕上げにトリュフオイルを回しかけて贅沢な香りを立たせる。真ん中に落とした国産若鶏の卵黄は、伊勢神宮にご奉納されたものを使用してパワースポット好きな女性客の注目度を高めている。最初はそのまま食べ、途中から鍋に残っている秘伝のブラックスープをたっぷりかけて雑炊風にして食べるスタイルが人気だ。
  • お店紹介
    「近隣にお勤めの方も平日のランチで気軽に利用しやすい新メニューを開発しました」と支配人の伴野勝一さん(写真中央)
     
    Shangri-La's secretは独自に開発された秘伝のブラックスープから開発した新しいスタイルのきのこ料理専門店。コース料理が基本となっていて、きのこや野菜だけでなく、厳選された鶏・豚・牛、海老や鮑、フカヒレといった高級食材を盛り込むことでリッチなスタイルを確立している。  
    店内も黒革張りのソファ席に大理石のテーブルを設けてラグジュアリーな食空間を演出。その一方で客単価は1万円以下とリーズナブルな料金設定も魅力だ。  
    東京・六本木に店を構えており、客層も食や美容に対する感度の高い30代〜50代女性がメインで、来店客の7割を占めている。きのこの旨みを濃縮した味わいは他では味わえない希少性の高さとヘルシー感をアピール。これがもう一度食べたいという欲求を生み出しており、リピーター率は5割を占めている。毎月1度は遠方から訪れる熱心なファンがいるのもうなずける。  
    これまではランチタイムもディナーと同じコース料理主体の営業スタイルだったが、7月から「伊勢神宮ご奉納たまごを乗せたトリュフかけきのこご飯」をベースに開発したリゾット風の雑炊など短時間で食事ができるメニューを投入して近隣に勤める女性オフィスワーカーが気軽に利用できるようにするという。
  • 基本情報
    店名 Shangri-La's secret
    住所 東京都港区六本木4-11-11 六本木GMビル4F
    電話 03-6804-5095
    営業時間 11時30分〜15時(14時L.O.)、17時30分〜23時30分(22時30分L.O.)
    定休日

    なし

    席数

    42席(テーブル席のみ、個室2室)

    主な客層

    30代〜50代の女性、近隣会社員、目的客

    予算の目安 昼2,500円、夜7,000円
    開業 2014年11月25日
  • 掲載内容は取材時点での情報であり、記事内容、連絡先、営業時間などが変更になる場合があります。