(東京都/渋谷区)
日本ではまだ珍しいマレーシア料理の専門店「マレーアジアンクイジーン」。マレーシアはマレー系、中華系、インド系を中心とする多民族国家であり、食文化も多彩です。マレーシア料理の特徴は、旨味と辛味。海鮮や肉類などのだしが効いた旨味に唐辛子の辛味、さらにスパイスの香りが加わって、奥行きのある味わいが生まれます。また、「マレーアジアンクイジーン」はハラル認証を受けているため、ムスリム(イスラム教徒)の方も安心して食べられるお店です。
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クローズアップメニュー
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チクテー 1,280円
鶏の骨付き肉を使ったスープ料理です。肉は骨の際までおいしく食べられ、辛味の効いた醤油たれをつけると、さらにご飯が進みます。日本でもおなじみの「バクテー(肉骨茶)」はマレーシアの代表的な豚肉のスープ料理で、中国の郷土料理をルーツとし、「茶」はスープの意味。「マレーアジアンクイジーン」はハラルレストランのため鶏肉で提供しています。
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医食同源の知恵が生かされた漢方のスープ
「バクテーの素」と呼ばれる調味料(パック)を水2.2ℓに30分ほど浸けておきます。マレーシアのレシピで調合されたバクテーの素は八角、シナモン、山帰来、甘草、山芋など10種類以上がパックに入っています。鍋に、にんにく、戻した干し椎茸、ナツメ、トウキ、クコの実と、丸鶏を加え、弱火で25分煮込みます。
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複雑な味わいを生み出す3種類の調味料で味付け
鶏肉に火が通ったら一旦引き上げます。火を通し過ぎると身がほぐれて骨から離れ、旨味が逃げてしまうためです。スープに中国醤油、オイスターソース、日本の醤油を加えてさらに30分煮込み、最後に白胡椒で調味します。
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技のポイント3
全体の味を調えたら具材ごとに分けて寝かせておく
丸鶏を鍋に戻して、肉に味が入ったら1人前分にカットしておきます。スープはパックとにんにく、ナツメを引き上げ、冷ましてから冷蔵庫で一晩寝かせます。薬膳は入れたままにすると酸味が出てしまうのでパックは分けておきます。注文を受けてから、小鍋に温めたスープと鶏肉、レタス、油揚げを入れて火にかけ、煮立ってきたら火を止め完成。にんにくと刻み唐辛子が入った醤油たれとともに供します。
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オススメメニュー1
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ニョニャラクサ 1,100円
「ラクサ」は日本で言えばラーメンのように地方ごとに特色があるマレーシアの麺料理。ニョニャラクサは、干しエビのスープにココナッツミルク、唐辛子、にんにく、しょうが、玉ねぎ、レモングラスを加え、ブラチャン、ナンプラー、オイスターソース、塩で味付けしています。ブラッチャンはマレーシアの代表的な調味料のひとつで、アミエビの発酵調味料です。麺はマレーシアでも使われている黄色い卵麺。麺の上には、海老、鶏もも肉、小松菜、油揚げ、ゆで卵がのっています。ちなみにマレーシアの4大料理はマレー料理、中華料理、インド料理、ニョニャ料理。ニョニャ料理は、中国料理とマレー料理がミックスされた料理です。
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オススメメニュー2
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アヤム・プルチェ 880円
日本ではなかなか食べられない、鶏もも肉のグリル料理。ターメリック、クミン、コリアンダー、塩、醤油、白胡椒、油を合わせたたれに1時間ほど漬け込んだ鶏肉を串に刺して焼き、ソースをつけて仕上げます。ソースは、サンバル、中国醤油、オイスターソース、ココナッツミルク、レモングラス、塩、砂糖を合わせたもの。サンバルはマレーシアの代表的な辛味調味料で、どんな料理にも欠かせない万能調味料です。「マレーアジアンクイジーン」のサンバルは自家製。唐辛子、にんにく、玉ねぎ、しょうが、ブラチャンを加えて煮込み、仕上げにリマオ(ライム)を絞ります。
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オススメメニュー3
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ナシゴレンカンポン 1,180円
ナシゴレンは炒飯のことで、インドネシア料理としても知られています。カンポンは田舎風を意味し、この場合はイカンビリス(煮干し)が入った炒飯のことです。油に、にんにく、玉子、刻み唐辛子を熱し、エビ、イカ、青菜、米(タイ米)を入れて炒め、最後に揚げ玉ねぎ、万能ネギ、煮干しを加えます。味付けは、オイスターソース、ナンプラー、塩、白胡椒、ごま油少々。揚げた目玉焼き、えびせん、生野菜、サンバルを添えて供します。
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お店紹介
「マレーシア料理のおいしさ、マレーシアの文化をもっと多くの日本人に知ってほしい。そのためにも、一度食べてみていただければと思います」と話す店長のチャーさんとスタッフ
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本場のマレーシア料理を約50種類提供している「マレーアジアンクイジーン」。ハラルレストランということもあり、お客様にはヒジャブをまとった女性の姿も見られます。マレーシア料理は欧米でもファンが多く、手頃な値段で食べられるということで最近は海外からの観光客が口コミで訪れるようになっているとか。マレーシア料理は辛味と旨味が特徴ですが、その一方で現地の飲み物はとても甘いそうです。「マレーアジアンクイジーン」では、マレーシアでも人気のジュースやミルクティー、ミロなどがありますが、こちらは甘さを控え目にしています。
19年前に来日し、日本での飲食店経験も豊富な店長のチャーさんは、マレーシアではグルメの街として知られるイポーの出身。屋台を経営していた料理上手なお祖母さんの手料理をたくさん食べて育ちました。シェフに代わって調理ができるほどの料理上手、しかも料理についてのあらゆる質問に懇切丁寧に答えてくれます。
「マレーアジアンクイジーン」はマレーシアの食品メーカー、ブラヒム社の系列店ということもあり、店内ではマレーシアの食品や飲料、調味料などの販売も行っています。
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基本情報
店名 |
マレーアジアンクイジーン |
住所 |
東京都渋谷区渋谷2-9-9 SANWA青山ビル2F |
電話 |
03-3486-1388 |
営業時間 |
ランチ11:00〜14:30
ディナー17:00~23:00 (L.O. 22:30)
日曜日
ランチ11:00~15:30 (L.O. 15:00)
ディナー 17:00~22:00 (L.O. 21:30)
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定休日 |
年中無休
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席数 |
65席
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主な客層 |
近隣の会社員や学生、ムスリム(イスラム教徒)、各国の観光客 |
予算の目 |
ランチ 1,000円
ディナー 4,000〜5,000円
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開業 |
2014年1月 |
HP |
http://www.malayasiancuisine.com |
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※掲載内容は取材時点での情報であり、記事内容、連絡先、営業時間などが変更になる場合があります。
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