【居酒屋】やきとん酒場 とら八 新橋店

(東京都/港区)

「やきとん酒場 とら八」は、「自分たちが食べたいと思う美味しいものを」というポリシーで、手作りとオリジナリティにこだわったメニューを提供しています。創業から40年の間、試行錯誤をして完成した看板メニューに加え、季節ごとにスタッフ全員でメニューのアイデアを出し合い、常に新しい美味しさを追求しています。サラリーマンだけでなく若い世代や女性にも支持されている人気店に、新鮮な和牛を使用した看板メニューの秘訣を伺ってみました。

 
クローズアップメニュー


和牛すじ煮込み豆腐 605円(税込)
ほとんどのお客さまがオーダーするという「とら八」の看板メニューのひとつ。以前は海外産のカルビ肉を使用していましたが、2000年前半の輸入禁止を機に和牛すじ肉に変えたところ、ずっと味が良くなったので現在のレシピになりました。豆腐は、東京渋谷の老舗「神宮豆腐」の手作り豆腐を使っています。ピリ辛味の秘伝のタレと肉の旨味が溶け込んだスープが具材にしっかり染み込み、たっぷりのネギで肉の油っぽさもなく、あとを引く美味しさに仕上がっています。
 
技のポイント1
  

新鮮な和牛のすじ肉を使用

使用するのは、精肉店から毎朝届けられる新鮮で上質な和牛のすじ肉だけ。アクを取るため、そのまま30分ほど下ゆでします。下ゆでした肉をザルにあけ、表面についたアクを取り除くためキレイに水洗いします。
 
技のポイント2

  

ひと口大に切って柔らかくなるまで煮る

様々な形の肉を食べやすいひと口サイズに切り、酒や醤油などで下味をつけたスープでコトコト煮込みます。その日の肉質にもよりますが、柔らかくなるまで1時間半から2時間くらいじっくり火を通します。
 
技のポイント3

  

秘伝のタレとスープで煮込む

肉の旨味が溶け込んだスープと、にんにく、白味噌、みりんなど10種類の調味料で作った秘伝のタレを入れた大鍋に、柔らかくなった肉を入れて煮込みます。最後に韓国製の中挽き唐辛子を入れて混ぜ合わせ、豆腐を入れ15~20分ほど煮込んで出来上がり。唐辛子は香りを立たせるため最後に入れることと、豆腐を入れて長時間煮込むとにがりでスープが濁ってしまうので、必要な分だけ鍋に入れるのがポイントです。器に盛ってネギをたっぷり乗せて提供します。
 
オススメメニュー1
自家製とんつくね 1本275円(税込)
3日間かかけて仕上げる「とら八」を代表するオリジナル串。お店で生の豚肉、ホルモン、軟骨をミンチにして混ぜ合わせてから1日寝かせます。つなぎを一切入れていないので、寝かせることでそれぞれの材料を馴染ませるためです。その後、フライパンでさっと表面を焼いて肉汁を閉じ込め、さらに寝かせること1日。計2日間寝かせたつくねを、オーダーを受けてから炭火で焼きます。なじませる時間が足りないと焼いている間に崩れてしまうので、手間と時間をかけて仕上げています。1人1本限定。
 
オススメメニュー2
煮キャベツみそ 418円(税込)
オーナーが「これを提供したくてお店を始めた」という創業時からある看板メニューのひとつ。国産100%の牛と豚のひき肉と、にんにく、生姜など、約10種類の素材を秘伝の配合で作る肉みそが絶品です。生のキャベツにも合うけど、美味しさを追求してもうひと手間をかけました。新鮮なキャベツをサッと茹でることで甘みを引き出し、再び冷やすことでシャキシャキ感と食べやすさを両立させています。

オススメメニュー3
タコの手作りさつま揚 418円(税込)
「たこ焼きみたいなさつま揚げがあったら面白いね」という遊び心から誕生したオリジナルメニュー。中に大きなタコのぶつ切りを入れ、周りのすり身にも細かく刻んだタコが入っていて、歯ごたえと旨味を楽しめます。薬味に生姜とネギを添えて。新橋店、大手町店だけで提供している限定メニュー。

オススメメニュー4
ひとくち小鉢 各220円(税込)
コロナ禍になり、数名で取り分ける大皿ではなく、ひとりで食べきれるサイズのメニューを作って提供したところ評判になりました。スタッフ全員でアイデアを出して32種のレシピが決まり、月替りで提供しています。写真は右上より時計回りに、まぐろの唐揚げ、ニラのお浸し卵黄乗せ、牛すじポン酢、マグロの山かけ、いぶりがっことクリームチーズ、トマトのだしびたし。
  • お店紹介

    右から店長の上原達也さん、スタッフの関口哲也さん、田野一秋さん、30年務める総板長の中野秀範さん。

    「やきとん酒場 とら八」は、オーナー夫妻が脱サラして昭和56年に東京御徒町で創業したやきとん屋です。飲食店の経験がなかったので、失敗したとしても痛手が少ないよう、7坪の小さな店舗からのスタートでした。現在は新橋店、大手町店、上野店など、都内に6店舗を展開しています。新鮮な朝挽き肉を毎日仕入れ、店舗で串打ちをして職人が炭火で炙るやきとんをはじめ、創業当初から変わらぬ看板メニューが評判です。1日の終わりに楽しむ美味しい料理とお酒が明日への元気を与えてくれると信じて、できる限り店舗で手作りをするなど、働く人の「憩いの場」であり続ける努力を惜しみません。
     新橋店はJR新橋駅からすぐのガード下にあり、近隣で働くサラリーマンを中心に常連も多い店。ガード下とは思えないほど店内は広く、2階席もあってついつい長居したくなります。仕事帰りのお客さまをお待たせしないよう、特に気を配っているとのこと。その結果、「料理と飲み物の提供スピードが抜群に良い」と高い評価を得ています。毎週来店して欲しいからと、手が込んだ料理を驚くほどリーズナブルに提供しているのも人気の秘密。手作りだからこそ発生する店舗ごとの仕上がりや微妙な味の違いを、巡回利用されている自称「とら八ファンクラブ」の方達が指摘してくれるという、お客さまに愛されているお店です。紹介したメニューの他にも、150分飲み放題付きの4,000円コース、4,500円コースも人気があります。

  • 基本情報



    店名 やきとん酒場 とら八 新橋店 
    住所 東京都港区新橋3丁目25-6
    電話 03-3572-0388
    営業時間 月~土16:00~23:30
    日16:00~23:00
    定休日

    年末年始

    席数

    124席(1F禁煙/2F加熱式たばこ喫煙可)

    主な客層 サラリーマン20~60歳代、土日はスポーツやレジャー帰りの方
    予算の目安 ランチ なし
    ディナー 3,000円
    開業 2001年
    HP https://torahachi.jp
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