【タイ料理】Muu Tokyo(ムートウキョウ)

(東京都/港区)

日本ではまだあまり知られていないタイ料理、ムーガタの専門店「Muu Tokyo(ムー東京)」。ムーガタは、タイ式の焼肉のことで、「ムー」は豚肉、「ガタ」は浅鍋の意味です。ドーム型の鉄板部分で肉を焼き、周りの溝の部分にスープを張って野菜や肉を食べます。焼肉としゃぶしゃぶを一度に楽しめる料理で、日本で2つの料理を食べて気に入ったタイ人が帰国してから考案したとも言われています。「Muu Tokyo」の代表・渡邊観也さんにムーガタの食べ方とお店のこだわりについてお話をうかがいました。

 
クローズアップメニュー


ムーガタ鍋スタートMIX 2,150円(税込)*注文は2人前から
免疫力アップの食材を一度に摂れるムーガタはこの時期ぴったりの料理。豚肉はビタミンB1、B6が豊富で、免疫力や代謝をアップさせます。パクチーはビタミン類やベータカロテンなどにより疲れ防止や免疫力、殺菌力アップに。さらに唐辛子のカプサイシンは、肺機能の改善、血行促進、冷え性改善などの効果が期待できます。こちらのメニューは、赤城ポークのバラ肉と肩ロース、豚トロ、大山鶏のもも肉、海老、もやし、豆苗、白菜がセットに。さらに単品でラム肉などの肉類や海鮮類を追加することができます。ソースは自家製の6種類から好みの3種類を選べます。ムーガタの醍醐味である「焼肉+しゃぶしゃぶ」を可能にしているのは専用の鉄板。Muu Tokyoではタイ製の現地で買い付けたものを使っています。

 
技のポイント1
 

自家製6種類のソースで味わいが広がる

選べる6種類のソースは、すべて自家製。レモン、和風ナンプラー、スウィートチリ、パクチーナンプラー、タマリンド、ジンジャー(写真左上から時計回り)。それぞれに特徴があり、日本人の舌に合う味に仕上げています。いくつかのソースを合わせるとさらに味わいが広がります。
レモンソースは、レモンベースにスパイスを加えた旨味のあるソース。和風ナンプラーは、カツオだし、レモンを加えているのでナンプラーのクセが気になりません。スウィートチリは、唐辛子とニンニク、砂糖、酢などが入った、甘みの中に優しい辛さと酸味がある女性好みのソースです。
パクチーナンプラーは、パクチーとナンプラーに唐辛子などが入った仕上がり。タマリンドソースは、タイの果物タマリンドをベースにした、さっぱりした焼肉のたれのような味わいです。ジンジャーソースは、シーユー(タイの醤油)をベースにしょうが、にんにく、唐辛子、砂糖などを加えたもので、カオマンガイでおなじみのたれ。写真右は、ソースに使うパクチー、タマリンド、唐辛子、玉ねぎ(左から)。タマリンドは熱帯地方が原産のフルーツで、爽やかな酸味と独特のコクがあります。タイではお菓子やジャム、飲み物などに加工されたり、カレーやスープのアクセントとして使われることも。Muu Tokyoでは、タイ産の調理用果肉を使用しています。

 
技のポイント2

  
  
 

食べ方その1 食べ始める前の準備

鉄板の周囲の溝部分にスープを張り、桜エビを入れます。タイでは干しエビが一般的ですが、日本で手に入りやすい桜エビを使うことで、スープが香ばしくなって味わいもアップ。ドーム部分には、油を引きます。スープは豚ガラと香味野菜(大根、パクチー、ニンニク)を煮込み、さらにカオマンガイの鶏を茹でることで鶏肉のだしも加わります。スープは継ぎ足しつつ使い続けているそうです。

技のポイント3

  

食べ方その2 焼肉と鍋を同時に味わう

ドーム部分で肉や魚介を焼きます。薄切りにした肉類には、ごま油がまぶしてあります。周囲のスープには野菜を入れます。鉄板の下には、具材の落下防止に焼き網が敷かれているので、たっぷりと野菜を入れてOK。焼いた肉で鍋の野菜を巻いたり、スープに肉や魚介を入れたり、たれとともにパクチーを添えたり、唐辛子を入れたり、お好きな食べ方で。ニンニクスライスは焼いても、スープに入れても、そのまま一緒に食べても様々な食べ方で楽しめます。

技のポイント4

  
  

食べ方その3 シメはオリジナルのトムヤムチーズ雑炊

肉類と野菜を食べ終えても、スープは残しておきます。ムーガタの仕上げは、タイではインスタント麺が一般的ですが、Muu Tokyoではそれだけでなくオリジナルのトムヤムチーズ雑炊(720円)を提供しています。スープにごはん、トムヤムペースト、卵、チーズを入れて煮込み、仕上げに桜エビを散らすと、色鮮やかな雑炊の完成です。トムヤムの酸味、チーズと卵のコク、桜エビの旨味が一体となって、やみつきになるおいしさです。
 
オススメメニュー1
鶏ひき肉のスパイシーなレタス包み(ラープガイ)900円(税込)
ラープはサラダの一種で、ガイは鶏の意味。鶏ひき肉をナンプラーや唐辛子、ハーブ類で炒め和えた料理。煎り米粉やコブミカンの風味が効いています。レタス包みは、そのまま手にとっていただきます。
 
オススメメニュー2
エビの黒胡椒ニンニクソースがけ(クントードカティアム)1,320円(税込)
プリプリの揚げたてエビにたっぷりとニンニクソースがかかった人気メニューのひとつ。サクッとした衣にスパイシーなニンニクが絡んで、エビ好きにはたまらない、やみつきになる味わいです。
オススメメニュー3
タイ風チキンライス(カオマンガイ)950円(ランチ) 1,320円(ディナー)
ごはんの上にゆでた鶏肉をのせた、ランチでもディナーでも人気のメニュー。たれはムーガタのソースにも使われている自家製のジンジャーソース。国産の大山鶏を使用しているのでおいしさは格別です。
 
  • お店紹介

    Muu Tokyoの味を担うタイ人シェフのチャイさん(右)とベースさん(左)。厨房内にはタイ語が飛び交っていました。


    日本初のムーガタ専門店として2018年にオープンしたMuu Tokyo(ムートウキョウ)。そのきっかけは、代表の渡邊観也さんが習っていたムエタイ(タイ式キックボクシング)にあるようです。10年ほど前、タイへ行く機会があった際にムエタイの先生から「最近タイで流行しているムーガタという料理」を教えられたとか。現地でさまざまなムーガタを食べ歩くうちに「日本にはまだ紹介されていないから、初の専門店を始めよう」と思い立ったそうです。
    タイでムーガタを扱う店は、定額で食べ放題の店が多く、味わうというよりみんなでワイワイ楽しむ店が多かったのですが、せっかく日本で展開するなら「おいしい」と言われる料理を出したい。そう考えた渡邊さんがMuu Tokyoで提供するのは、日本の国内産の食材にこだわったムーガタ。豚肉は群馬県産の赤城ポーク、鶏肉は大山鶏といった銘柄肉を使い、野菜ももちろん国内産。さらにソースも自家製にこだわって、オリジナルを作り上げました。
    Muu Tokyoではムーガタはもちろん、数々のタイ料理を提供しています。本場のシェフたちが作り、国内産の食材を用いたメニューはタイ本国のお墨付き。タイ国商務省の厳しい審査に合格したレストランに与えられる基準認定証「タイ・セレクト」を獲得しています。
    さらにムーガタを日本に広めていきたいと考える渡邊さん。今後、Muu Tokyoでは通販で家庭用のムーガタ用鉄板を扱う予定だとか。焼肉としゃぶしゃぶを一度に味わえるムーガタが、日本の家庭料理に加わる日も遠くなさそうです。

  • 基本情報



    店名 Muu Tokyo(ムートウキョウ)
    住所 東京都港区芝4-13-13 西島 1F・2F
    電話 03-3451-5722
    営業時間 [月〜金]
    ランチ11:30~14:45(L.O) 
    ディナー17:00〜23:00(フードL.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)
    [土・日・祝]
    ランチ11:30~14:45(L.O)
    ディナー17:00〜23:00(フードL.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)
    定休日

    不定休

    席数

    40席

    主な客層 ビジネスマン、近隣住民、目的客
    予算の目安 ランチ  〜1,000円
    ディナー 〜4,000円
    開業 2018年4月
    SNS https://www.instagram.
    com/muutokyo/
     
  • 掲載内容は取材時点での情報であり、記事内容、連絡先、営業時間などが変更になる場合があります。
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