(東京都/新宿区)
墨繪は、働く女性がひとりでホッと一息がつけるような店にしたいとオープンしたレストラン。カジュアルでコストパフォーマンスの良いコース料理と、焼きたてのフランスパンが評判の店です。レストランに併設されたベーカリーショップでは、人気のフランスパンをはじめ、様々な焼きたてパンが購入できます。パン作りへのこだわりと、長年愛される美しい料理のコツを伺いました。
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クローズアップメニュー
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角煮ゴロっと!焼きカレー 250円(税込)
2020年にセンタービルに移転してから、近隣で働くビジネスマンやOLの方が昼食用に購入されることが多くなったため、サンドイッチや惣菜系のパンの種類を増やしてきました。このカレーパンもその中のひとつ。トウモロコシを練りこんだ生地の中に、その名のとおりゴロッとした角煮のカレーが入っていて、しっかりとした食べ応えがあります。揚げていないので脂っぽいしつこさもなく、女性やお子様にも人気の商品です。
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なめらかな食感を生む生地づくり
パンの種類によって使用する小麦粉を変えており、このカレーパンには北海道産の「ゆめきらり」を使用しています。国産の小麦粉は、もっちり感が強くなめらかに仕上がるのが特徴で、生地に練り込むトウモロコシでも北海道産を使用しているため、相性も考慮してチョイスしました。
小麦粉、ドライイースト、砂糖、塩、オリーブオイルなどをミキサーに入れ、低速で6分ほどミキシング。コーン缶を汁ごと入れ、ムラなく混ざったら28度で45分発酵させます。その後、ガス抜き作業(パンチ)をすることで生地の弾力を増加させ、さらに45分寝かせてから1個ずつの大きさに分割。軽く丸めて、さらに30分寝かせます。
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カレーフィリングと角煮を包む
生地の中央にくぼみを作り、カレーフィリングと角煮を乗せ、周りの生地をつまんで伸ばしながら包みます。口を閉じたら軽く形を整えて、天板に並べていきます。
以前から焼きカレーパンは販売していましたが、角煮を入れることでボリュームがアップして満足感のある商品に。ジューシーな沖縄産の豚の角煮に合うフィリングを探し、現在の中辛カレーを採用しました。
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技のポイント3
コーングリッツで見た目と食感アップ
包み終わった生地を濡れ布巾で湿らせ、全体にコーングリッツをまぶします。コーングリッツは、トウモロコシの胚乳部分を粒状にしたもので、表面にまぶして焼くことで香りや食感がアップします。パン粉よりも軽いサクサクとした食感になり、見た目も華やかに。朝から焼きたてを食べていただけるように、この段階で冷凍保存して翌朝焼き上げます。
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オススメメニュー1
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ひとくち前菜4種盛り (ウィークデイランチ 1,700円~(税込)のセットメニュー)
玉手箱のようなワクワク感がある日替わりの前菜。メインが提供されるまでの時間を、焼きたてのパンと一緒に楽しめます。右上から時計回りに、かぼちゃのムース、豆のサラダ、小柱のサフランクリーム、クリームチーズ生ハム乗せ。同じような食材が重ならないように工夫し、目でも楽しめるよう彩りにも気を配っています。ムースは、ごぼうやマッシュルーム、カリフラワー、かぼちゃなど、季節の野菜を使用して日替わりで。
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オススメメニュー2
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真鯛のポアレ 青のり焼き 柚子バターソース (※さかなランチコース 2,520円(税込)のメインディッシュ)
真鯛が淡白な味なので、少し甘みをつけた柚子バターソースにしています。生青のりにオリーブオイルと昆布茶を入れ、香りが際立つペーストにして、表面をカリッと焼いた真鯛に添えました。付け合わせのズッキーニで巻いたムースは、白身魚とエビ、カニを使用。魚介のムースは白身魚と卵白や生クリームなどを使いますが、そのままだと蒲鉾に近い味になってしまうので、エビやカニを加えて風味豊かに仕上げています。
ランチメニューでは魚は鯛、肉は地鶏を中心に、ソースや付け合わせで変化をつけ、日替わりで楽しめるように工夫しています。一皿に黄色と赤と緑色が入っていると美味しそうに見えるので、盛り付けでは必ず入れるようにしています。
※さかなランチコース:前菜、メイン、パン、アイスクリーム、コーヒーのコース
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オススメメニュー3
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上から時計回りにチーズパン240円、ごぼうパン250円、くるみパン280円、オニオンパン200円(各税込)
チーズパンは角切りプロセスチーズをフランスパン生地に練り込み、ごぼうパンはフランスパン生地にチェダーチーズ、ゴーダチーズと角切りごぼうを練りこんで焼いています。両方ともフランスパンの生地ですが、水分を多めに配合していて、もっちりとした食感が楽しめるパンです。くるみパンはカリフォルニア産のくるみを香ばしく焼き、小麦全粒粉とライ麦を入れた生地に練りこんで焼いた長年愛される商品。小さなサイズ(230円)も用意しています。オニオンパンは香ばしいフライドオニオンに黒胡椒をふって、フランスパン生地に練りこんで焼いています。様々な料理に合わせやすく、人気の高い商品です。オニオンパンとくるみパンは、レストランのディナーでも提供されています。
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お店紹介
女性中心のパン製造スタッフ。左から原さん、長岐さん、中森さん、鮫島さん
社長の城恭子さんは40代の頃、仕事と家事と育児の合間、自宅近くのビストロで過ごしたひと時に大きな安らぎと活力をもらいました。女性が外で働くことがまだ世の中に認知されておらず、肩身の狭い思いをしていた時代です。
そんな城さんのご経験から、レストラン墨繪は「仕事や家事で疲れた女性が、ひとりでホッと息抜きできる店」というコンセプトで、1983年に新宿メトロ食堂街にオープンしました。たくさんの書画と季節の花を飾り、女性がひとりでも落ち着いて食事ができるような雰囲気を大切にしました。美味しさはもちろん、焼きたてパンの食べ放題や美しい盛り付けなど、女性にも満足をいただける食事を提供する店に成長させてきました。
オープン当初からフランスパンは食事と一緒に提供。当時はハード系のパンを出す店が少なかったので珍しがられましたが、いちどに少量しか焼くことができないという課題がありました。そんな時、桜新町で開業して「パン博士」と呼ばれる明石克彦さんが、若い頃に墨繪でアルバイトをしていたご縁でパン作りをサポートしてくれることに。レストランを開業して5年目くらいのことです。
少ないスペースで多くのパンが焼ける設備を入れて、本格的にパン作りを開始。「ナッツやドライフルーツなど入れると美味しい」という明石さんのアドバイスに従い、試行錯誤しながら種類を増やしていき、1994年にパンの販売を始めることになりました。
2020年には再開発に伴い新宿メトロ食堂街より新宿センタービルへ移転し「パン屋とお食事 墨繪」としてリニューアルオープン。
レストランでもパン屋でも「季節ごとに、あるいは毎日、商品を新しく考えること」を大切に、スタッフ一同が新鮮な気持ちと緊張感を持って仕事に向き合っています。
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基本情報
店名 |
パン屋とお食事 墨繪(すみのえ) |
住所 |
東京都新宿区西新宿1丁目25-1 新宿センタービルMB1階(中地下1F) |
電話 |
【パン屋】03-6279-0878
【レストラン】03-3343-0889 |
営業時間 |
【パン屋】火〜金10:00〜20:00、月・土10:00〜16:00
【レストラン】ランチ11:00〜15:30、ディナー17:30〜21:45(月〜土) |
定休日 |
【パン屋】日曜・祝日
【レストラン】ディナー日・月曜
ビル休館日など不定休あり
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席数 |
22席
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主な客層 |
20〜70代男女 |
予算の目安 |
ランチ 平均 2,200円
ディナー 平均 4,500円 |
開業 |
1983年3月 |
HP |
https://www.suminoe.in |
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